2級電気工事施工管理技士の過去問
令和4年度(2022年)後期
6 問11

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和4年度(2022年)後期 6 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として、「労働基準法」上、定められていないものはどれか。
  • デリックの運転の業務
  • 交流200Vの充電電路の点検の業務
  • 地上、床上の補助作業を除く、足場の解体の業務
  • 深さが5m以上の地穴における業務

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この過去問の解説 (4件)

01

労働基準法第62条(危険有害業務の就業制限)では、次のように満18才に満たない者の、就業制限が規定されています。

・動力によるクレーン運転をさせるような危険な業務に就かせてはなりません。

・毒劇薬・毒劇物・有害な原料や材料または爆発性・発火性・引火性の原料や材料の取扱う業務、じんあいや粉末の飛散がある場所での業務、有害ガス・有害放射線のある場所での業務、高温・高圧の場所での業務、安全・衛生・福祉に有害な場所での業務に就かせてはなりません。

・業務の範囲は、労働基準法施行規則8条で規制されています。

どのような作業ができないかを見てみましょう。

「労働基準法施行規則」第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)

満18才に満たない者を就かせてはならない業務は、次の各号に掲げる通りです。

(1) ボイラーの取扱

(2) ボイラーの溶接

(3) クレーン、デリック又は揚貨装置の運転

(4) 緩燃性でないフィルムの上映操作

(5) 最大積載荷重が2トン以上の人荷共用・荷物用のエレベーターまたは高さ15 m以上のコンクリート用エレベーターの運転

(6) 動力により駆動される軌条運輸機関、乗合自動車又は最大積載量が2トン以上の貨物自動車の運転

(7) 動力により駆動される巻上げ機、運搬機等の運転

(8) 直流 750 V、交流 300 V三百ボルトを超える電圧の充電電路又・支持物の点検・修理・操作

(9) 運転中の原動機又は原動機から中間軸までの動力伝導装置の掃除、給油、検査、修理又はベルトの掛換え

(10) クレーン、デリック又は揚貨装置の玉掛け(補助作業を除く)

(11) 最大消費量が毎時 400リットル以上の液体燃焼器の点火

(12) 動力駆動の土木建築用機械又は船舶荷扱用機械の運転

(13) ゴム・ゴム化合物・合成樹脂のロール練り

(14) 直径が 25 cm以上の丸のこ盤、のこ車の直径が75 cm以上の帯のこ盤への木材の送給

(15) 動力駆動のプレス機械の金型やシヤーの刃部の調整・掃除

(16) 操車場構内での軌道車両の入換え・連結・解放

(17) 軌道内の、ずい道内の場所、見通し距離 400 m以内の場所、車両の通行が頻繁な場所での単独業務

(18) 蒸気・圧縮空気駆動のプレス機械・鍛造機械を使った金属加工

(19) 動力駆動のプレス機械、シヤー等を使う厚さ8 mm以上の鋼板加工

(21) 手押しかんな盤・単軸面取り盤の取扱い

(22) 岩石・鉱物の破砕機や粉砕機への材料送給

(23) 土砂が崩壊するおそれのある場所・深さ 5 m以上の地穴での業務

(24) 高さが 5 m以上から墜落により危害を受けるおそれのある場所での業務

(25) 足場の組立・解体・変更の業務(地上・床上における補助作業を除く)

(26) 胸高直径が 35 cm以上の立木の伐採

(27) 機械集材装置・運材索道等を使った木材の搬出

(28) 火薬・爆薬・火工品の製造・取扱で、爆発のおそれのある業務

(29) 危険物の製造・取扱い業務で、爆発・発火・引火のおそれのある業務

選択肢1. デリックの運転の業務

 満18才に満たない者を就かせてはならない業務です。

選択肢2. 交流200Vの充電電路の点検の業務

× 満18才に満たない者を就かせてはならない業務になっていません。

解説(8)では、300 V 以上となっていますので、200 Vは範囲外になります。

選択肢3. 地上、床上の補助作業を除く、足場の解体の業務

 満18才に満たない者を就かせてはならない業務です。

選択肢4. 深さが5m以上の地穴における業務

 満18才に満たない者を就かせてはならない業務です。

まとめ

<参考>

満18才に満たない者を就かせてはならない業務の続き

(31) 圧縮ガス・液化ガスの製造または使用業務

(32) 水銀・砒ひ素・黄りん・弗ふつ化水素酸・塩酸・硝酸・シアン化水素・水酸化ナトリウム・水酸化カリウム・石炭酸・これらに準ずる有害物の取扱い

(33) 鉛・水銀・クロム・砒ひ素・黄りん・弗ふつ素・塩素・シアン化水素・アニリン・これらに準ずる有害物のガス・蒸気・粉じんの発散場所での業務

(34) 土石・獣毛などじんあい・粉末を飛散する場所での業務

(35) ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務

(36) 多量の高熱物体を取り扱う業務、著しく暑熱な場所での業務

(37) 多量の低温物体を取り扱う業務、著しく寒冷な場所での業務

(38) 異常気圧下の元での業務

(39) さく岩機など身体に著しい振動を与える機械器具を使った業務

(40) 強烈な騒音を発する場所での業務

(41) 病原体によつて著しく汚染のおそれのある業務

(42) 焼却・清掃・と殺業務

(43) 刑事施設または精神科病院での業務

(44) 酒席接待業務

(45) 特殊遊興的接客業

項目は多いのですが、有害かどうか、危険かどうかはほとんどが判定できると思います。今回の問題のように、電圧200 Vが悪いかどうかのようなグレーゾーンの業務はいくつかあるでしょう。それらだけを見ておけば、今回の問題は、難しくないでしょう。

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02

満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に関する問題です。

年少者労働基準規則第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)に、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として規定されています。

選択肢1. デリックの運転の業務

正しいです。

年少者労働基準規則第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)第三号に、「クレーン、デリック又は揚貨装置の運転の業務」と規定されています。

選択肢2. 交流200Vの充電電路の点検の業務

誤りです。

年少者労働基準規則第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)第八号に、「直流にあっては750Vを、交流にあっては300Vを超える電圧の充電電路又はその支持物の点検、修理又は操作の業務」と規定されています。

選択肢3. 地上、床上の補助作業を除く、足場の解体の業務

正しいです。

年少者労働基準規則第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)第二十五号に、「足場の組立、解体又は変更の業務(地上又は床上における補助作業の業務を除く。)」と規定されています。

選択肢4. 深さが5m以上の地穴における業務

正しいです。

年少者労働基準規則第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)第二十三号に、「土砂が崩壊するおそれのある場所又は深さが5m以上の地穴における業務」と規定されています。

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03

満18歳に満たない者を就かせてはならない業務の問題です。

労働基準法では、危険や有害な業務については、満18歳に満たない者の就業が、

禁止されています。

選択肢1. デリックの運転の業務

✕ 誤りです。 

危険な作業として、定められています。

選択肢2. 交流200Vの充電電路の点検の業務

〇 正しいです。

危険な作業ではないとされてます。

選択肢3. 地上、床上の補助作業を除く、足場の解体の業務

✕ 誤りです。 

危険な作業として、定められています。

選択肢4. 深さが5m以上の地穴における業務

✕ 誤りです。 

危険な作業として、定められています。

まとめ

交流300Vを超えるの充電電路の点検の業務は、危険作業として、

18歳未満には禁止されています。

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04

労働基準法では、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務が定められています。

選択肢1. デリックの運転の業務

デリックの運転業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として定められています。

選択肢2. 交流200Vの充電電路の点検の業務

交流200Vの充電電路点検業務は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として定められていません。対象となるのは、直流750V、交流300Vを超える電圧の充電電路又は支持物の点検・修理及び操作業務となります。

選択肢3. 地上、床上の補助作業を除く、足場の解体の業務

地上、床上補助作業を除く、足場の解体業務については、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として定められています。

選択肢4. 深さが5m以上の地穴における業務

深さ5m以上の地穴における作業は、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務として定められています。

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