2級電気工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問12 (1 問12)
問題文
電気加熱の方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
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問題
2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年)後期 問12(1 問12) (訂正依頼・報告はこちら)
電気加熱の方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
- 誘電加熱は、誘電体損による発熱を利用する。
- アーク加熱は、電極間に生ずる放電を利用する。
- 赤外線加熱は、マイクロ波による分子振動を利用する。
- 誘導加熱は、渦電流で生じるジュール熱を利用する。
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この過去問の解説 (3件)
01
電気加熱方式には抵抗加熱、アーク加熱、誘導加熱、誘電加熱、赤外線加熱、マイクロ波加熱などの方式があります。
それぞれ特徴を理解する必要があります。
誘電加熱とは誘電体損による発熱を利用する方式です。よって記述は正しいです。
電極間または電極と被加熱物との間のアーク放電による発生熱を利用して加熱する方式です。よって記述は正しいです。
赤外線放射により原子・分子を振動させ摩擦熱を利用した発熱方式です。記述はマイクロ波加熱となるので記述は誤りとなります。
誘導加熱とはコイルに交流電流を流した時に発生する渦電流によってジュール熱を発生させ、加熱させる方式です。よって記述は正しいです。
これ以外に抵抗加熱があり、抵抗体に電流を流すことで発生するジュール熱を利用して加熱する方式となります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
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02
電気加熱とは 電気エネルギーを利用して物体を加熱することです。
●抵抗加熱
電流を流すと電気抵抗によるジュール熱が発生します。
●アーク加熱
アーク放電の熱を利用します。
●誘導加熱
電磁誘導を利用します。磁力線によって金属に渦電流が流れると 電気抵抗によるジュール熱が発生します。
●誘電加熱
高周波電磁波を照射して分子を振動させ その摩擦熱を利用します。周波数が300MHz~300GHz帯域のものをマイクロ波加熱と呼びます。
●赤外線加熱
赤外線を照射して分子を振動させ その摩擦熱を利用します。
●ヒートポンプ加熱
冷媒を圧縮して温度をあげます。
正しいです。
高周波電磁波を照射して分子を振動させると 摩擦による熱エネルギーが発生します。分子の振動で摩擦熱が発生することを誘電損(誘電体損失)と呼びます。
正しいです。
電極間のアーク放電を利用します。アーク放電で発生する熱は非常に高温のため、金属の溶接や溶融に利用されます。
誤りです。
赤外線もマイクロ波も同じ電磁波ですが、波長の違いにより加熱に用いた際の特徴が異なります。赤外線加熱はこたつ、マイクロ波加熱は電子レンジなどで活用されています。
正しいです。
コイルに交流電流を流して発生した磁力線により 金属に渦電流が流れ ジュール熱が発生します。
それぞれの方式が具体的にどのような使われ方をしているかをイメージすると理解しやすいです。
「磁力」や「渦電流」は誘導加熱、「波」は誘電加熱など キーワードで覚えてもよいです。
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03
電気加熱の方式には、下記項目が挙げられます。
①誘電加熱
電磁波などによる高周波電界によって、誘電体を加熱して、熱を発生させる方法。
②誘導加熱
電磁誘導によって、被加熱物内に発生するジュール熱で加熱する方法。
③アーク加熱
アークの発生熱を利用する方法。
アークは、2つの電極間に高い電圧をかけて放電させた際に発光する。
誘電体損失とは、誘電体に交流電場を加えたときにエネルギーの一部が熱となって失われる現象です。
誘電加熱は、この誘電体損失によって生じた熱を利用して誘電体を加熱する方法です。
【補足】
例としては、電子レンジが挙げられます。電子レンジで食品を加熱すると、食品中の分子がマイクロ波の振動に追従しきれない分のエネルギーを放出し、その熱で食品を温める仕組みです。
上記③で記載した通りです。
赤外線加熱は、赤外線を利用して加熱する方法です。
原理は、誘電加熱と類似しますが、電場を使用した電気加熱には該当しません。
従って、誤りです。
上記②で記載した通り、電気加熱の一方式です。
渦電流とは、磁場と導体の相互作用によって、導体内部に渦上に流れる電流です。
金属をはじめとする導体が磁場に置かれると発生し、その時に発生した渦電流によって加熱します。
【補足】
IH調理器などにも応用されています
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