2級電気工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問17 (2 問5)

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年)後期 問17(2 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

架空送電線路のねん架の目的として、適当なものはどれか。
  • 電線の着雪を防止する。
  • 電線に加わる風圧荷重を低減させる。
  • 電線のインダクタンスを減少させ、静電容量を増加させる。
  • 各相の作用インダクタンス、作用静電容量を平衡させる。

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この過去問の解説 (3件)

01

架空送電線路のねん架の目的は

・近接設置された通信線路の誘導障害を防止する

・変圧器の中性点における残留電圧の発生を防止する

・各相のインダクタンス、静電容量の不平衡をなくすことで電圧・電流の電気的不平衡を防止する

選択肢1. 電線の着雪を防止する。

誤りとなります。着雪防止には難着雪リング、ねじれ防止ダンパーなどがなります。

選択肢2. 電線に加わる風圧荷重を低減させる。

誤りとなります。風圧荷重は電気設備技術基準の解釈第58条に基づき計算して設計されます。

選択肢3. 電線のインダクタンスを減少させ、静電容量を増加させる。

誤りとなります。各相のインダクタンス、静電容量の不平衡をなくすことが目的となります。

選択肢4. 各相の作用インダクタンス、作用静電容量を平衡させる。

正となります。記述の通りです。

まとめ

ねん架のポイントを理解し暗記しましょう。

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02

架空送電線路の各相の電線は、電線間と大地に対し、対照的な配列とはなっていません。

それゆえに、各相ごとに作用するインダクタンスや作用する静電容量が不平衡になっています。

 

不平衡は、変圧器中性点に生じる残留電圧、地絡保護に生じる支障、近接通信線への誘導障害が発生します。

ねん架はこれらを平衡化する効果があります。

選択肢1. 電線の着雪を防止する。

着雪対策は地域ごとにいろいろな方法が取られます。

 

選択肢2. 電線に加わる風圧荷重を低減させる。

電技解釈58条により、架空電線の風圧荷重に対して強度対策が定められています。

選択肢3. 電線のインダクタンスを減少させ、静電容量を増加させる。

電線のインダクタンスや静電容量が不平衡化させ、ねん架の目的に反します。

 

選択肢4. 各相の作用インダクタンス、作用静電容量を平衡させる。

冒頭で解説した通りです。

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03

架空送電線路のねん架とは、交流送電において、架空送電線路の各相のインダクタンスや静電容量の不平衡を解消するために考案された手法です。

選択肢1. 電線の着雪を防止する。

電線の着雪防止には、難着雪リング、ねじれ防止ダンパが使用されます。

上記は、電線のよりを伝って、雪が回転して大きくなる前に電線から落下させる役割があります。

ねん架の目的には該当しません。

選択肢2. 電線に加わる風圧荷重を低減させる。

電線の風圧荷重を低減するには、電線表面に凹凸や正多角形などの形状を設けることで、境界層の乱れや渦の減少を図ります。

ねん架の目的には該当しません。

選択肢3. 電線のインダクタンスを減少させ、静電容量を増加させる。

インダクタンスを減少させ、静電容量を増加させるのではなく、不均衡を解消します。

従って、誤りです。

選択肢4. 各相の作用インダクタンス、作用静電容量を平衡させる。

上記記載の通りです。

正しい内容です。

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