2級電気工事施工管理技士 過去問
令和5年度(2023年)後期
問22 (2 問10)

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問題

2級 電気工事施工管理技術検定試験 令和5年度(2023年)後期 問22(2 問10) (訂正依頼・報告はこちら)

低圧動力設備に関する記述として、「内線規程」上、不適当なものはどれか。
ただし、低圧進相用コンデンサは個々の負荷の回路ごとに取り付けるものとする。
  • 低圧進相用コンデンサを、手元開閉器よりも電源側に接続した。
  • 電動機回路の低圧進相用コンデンサは、放電抵抗器付のものを使用した。
  • 単相の電動機を15A分岐回路に接続したので、過負荷保護装置を省略した。
  • 三相誘導電動機の定格出力が3.7kWであったので、始動電流を抑制するための始動装置を省略した。

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この過去問の解説 (3件)

01

低圧動力設備(電動機など)には、回路の構成や保護装置について選択肢にあるような規定がなされています。

選択肢1. 低圧進相用コンデンサを、手元開閉器よりも電源側に接続した。

進相用コンデンサは、手元開閉器よりも、負荷側に取付けます。

選択肢2. 電動機回路の低圧進相用コンデンサは、放電抵抗器付のものを使用した。

低圧進相用コンデンサは、放電抵抗器付コンデンサを使います。

選択肢3. 単相の電動機を15A分岐回路に接続したので、過負荷保護装置を省略した。

電動機が単相の物で、電源側に設置する過電流遮断器の定格電流が15A 以下の場合は、過負荷保護装置が省略できます。

選択肢4. 三相誘導電動機の定格出力が3.7kWであったので、始動電流を抑制するための始動装置を省略した。

定格出力が3.7 kWを超える三相誘導電動機には、始動装置を設置して、初移動電流の抑制を図ります。

問題文では3.7 kWの定格出力とあり、3.7 kWは超えていないため、始動装置の省略が可能です。

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02

低圧進相コンデンサは電動機が誘導性負荷により遅れ無効電力を低減するため電動機回路に並列に接続し、進み無効電力を供給することで力率を改善するために用いられます。

選択肢1. 低圧進相用コンデンサを、手元開閉器よりも電源側に接続した。

誤りとなります。手元開閉器よりも負荷側に接続します。

選択肢2. 電動機回路の低圧進相用コンデンサは、放電抵抗器付のものを使用した。

正となります。記述の通りです。

選択肢3. 単相の電動機を15A分岐回路に接続したので、過負荷保護装置を省略した。

正となります。記述の通りです。

選択肢4. 三相誘導電動機の定格出力が3.7kWであったので、始動電流を抑制するための始動装置を省略した。

正となります。記述の通りです。

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03

内線規程とは、電気工作物の設計、思考、維持、検査の技術的事項について定めた民間規格です。

選択肢1. 低圧進相用コンデンサを、手元開閉器よりも電源側に接続した。

手元開閉器、又はそれに相当するものより負荷側に接続します。

従って、誤りです。

内線規程〔JEAC8001(2016)3335 節〕で規定されています。

選択肢2. 電動機回路の低圧進相用コンデンサは、放電抵抗器付のものを使用した。

題意の通りです。

これは、コンデンサの内部に蓄積される電荷を安全に放電し、感電による事故や設備の破損を防ぐためです。

選択肢3. 単相の電動機を15A分岐回路に接続したので、過負荷保護装置を省略した。

題意の通り、過負荷保護装置は省略可能です。

その他、分岐回路の遮断機が電動機の過負荷保護を兼ねている場合も省略可能です。

選択肢4. 三相誘導電動機の定格出力が3.7kWであったので、始動電流を抑制するための始動装置を省略した。

題意の通りですが、始動時の突入電流が他の電源系統に悪影響を及ぼさないことが条件です。

定格出力が3.7kWを超える三相誘導電動機の場合、始動時の突入電流が大きくなるので、一般的には始動装置を設置する必要があります。

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