2級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)後期
問10 (ユニットB 問6)

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問題

2級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年)後期 問10(ユニットB 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

単相誘導電動機の始動法として、最も不適当なものはどれか。
  • コンデンサ始動形
  • 反発始動形
  • インバータ始動形
  • 分相始動形

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この過去問の解説 (2件)

01

この問題は、単相誘導電動機の始動方法として適切かどうかを判断するものです。

単相誘導電動機は、三相誘導電動機と違って自力で回転を始められないため、始動の工夫が必要です。

選択肢1. コンデンサ始動形

適切です。
補助巻線にコンデンサを接続し、始動時だけトルクを与える方式です。

一般的に広く使われています。

選択肢2. 反発始動形

適切です。
直流電動機の原理を応用して、始動時に強いトルクを発生させる方式です。

現在は少なくなっていますが、正しい始動方法の一つです。

選択肢3. インバータ始動形

不適当です。
インバータは、主に三相誘導電動機の速度制御や始動に使われる装置です。
単相誘導電動機は構造上、回転磁界を作るための巻線が1組しかないため、インバータによる制御は一般的ではなく、現実的な始動法とはいえません。

この問題は、最も不適当なものを選ぶ問題なので、この選択肢が正解です。

選択肢4.

分相始動形

適切です。
補助巻線と主巻線の位相差を利用して始動トルクを生み出す方式です。

小型モーターでよく使われています。

まとめ

インバータは単相誘導電動機の始動法としては用いられず、現実の運用には不向きです。他の3つは、いずれも単相誘導電動機の代表的な始動法です。
したがって、最も不適当なものは、インバータ始動形です。

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02

単相誘導電動機の始動法に関する問題です。

 

誘導電動機の分類は下図のようになります。

選択肢1. コンデンサ始動形

単相誘導電動機の始動法です

 

単相交流で回転磁界を作るには、主巻線と始動巻線を直角方向に配列し、始動巻線にコンデンサを接続します。

単相電圧を加えると、始動巻線は90°の位相差のある交流となります。

コンデンサで位相差90°近くになるため、始動トルクが大きく、力率が改善でき、標準的な電動機として多用されます。

選択肢2. 反発始動形

単相誘導電動機の始動法です

 

反発始動形誘導電動機は、回転子に整流子巻線とかご形導体を配置し、単相直巻整流子電動機とかご形誘導電動機を合わせた構造となり、始動時は反発形単相直巻整流子電動機、始動後はかご形に切り替え、整流子を遠心力で短絡することで、整流子巻線もかご形導体と同じように運転します。

始動電流は小さいが始動トルクは大きくなります。

選択肢3. インバータ始動形

電動機の速度制御に用いられます。単相誘導電動機始動法ではありません

 

インバータを用いて、電圧と周波数を変えるインバータ制御は、現在では最も優れた速度始動法です。

選択肢4.

分相始動形

単相誘導電動機の始動法です

 

主巻線と始動巻線を直角に配置し、始動巻線の巻数を少なくし、主巻線より抵抗が大きく、リアクタンスが小さくなり、始動巻線に流れる電流の位相が進み、両巻線磁束に位相差ができることで、回転磁界ができます。

これで回転子が回転し、回転数が同期速度近くに達したとき、遠心力開閉器を開放し、始動巻線を自動的に回路から切り離します。

始動トルクは小さいです。

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