介護福祉士の過去問
第25回(平成24年度)
障害の理解 問96
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問題
介護福祉士国家試験 第25回(平成24年度) 障害の理解 問96 (訂正依頼・報告はこちら)
Eさん(36歳、男性)は、脳性麻痺がある。母親(60歳)と二人暮らしである。Eさんは、四肢麻痺のため体位変換に介護が必要で、居宅介護を利用している。最近、母親は腰痛を訴えている。
母親に対する介護職の支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
母親に対する介護職の支援として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 「介護は負担ではない」と母親が言ったので、見守る。
- 腰痛で悩んでいる母親に、コルセットを提供する。
- 母親の介護方法を尊重しながら、腰の負担が軽くなる方法を提案する。
- Eさんの生活を、ベットから畳に変えるように指導する。
- 母親の負担を減らすため、Eさんと母親の2人分の食事を作る。
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この過去問の解説 (3件)
01
体位変換は非常に腰に負担がかかる行為です。
介護とは、できるだけ介護者の生活スタイルや思いを尊重しながら日常生活に必要な援助を行い、自立を助けることです。
母親には長年の介護で培われた独自のスタイルがあり、それを尊重しながらも、ボディメカニクスの原理を利用した体位交換の手法を助言するのが適切だと思われます。
介護される本人や家族の生活スタイルの変更を迫るのは、介護職として望ましい姿ではありません。
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02
設問文から、60歳の母親は四肢麻痺のために体位交換が必要なEさんの介護をずっとやってこられた方です。まず、母親を尊重し、そのうえで専門職として腰の負担が軽くなる方法を提案します。
各選択肢は以下のとおりです。
1→「介護は負担ではない」ということばの真意は別として、「腰痛を訴えている」という事実に着目し、見守るだけでなく、負担軽減のための支援が必要です。
2→コルセットの必要性の有無は介護職が判断すべきことではありません。医師が診断すべきことです。
4→体位変換には畳よりベッドのほうが負担が少ないため、不適切です。
5→利用者以外の食事をつくることは、業務の範囲から逸脱しています。
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03
母親の介護方法を尊重しながら、腰の負担が軽くなる方法を提案するのが一番適切です。
真っ向から母親の介護方法を否定してしまうと母親のやる気をそいだり、介護士との信頼関係が損なわれる恐れがあります。こういった時は相手の事を尊重しつつ、助言するのが適切ですね。
1→母親は腰痛を訴えているので、「負担ではない」というのは本意ではないことがわかります。誤りです。
2→コルセットでは根本的解決になりません。
同じ方法を続ける限り、コルセットをしていてもまた痛める可能性があります。介護技術をアドバイスし、医師に診てもらって身体にあるコルセットを処方してもらう方が適切です。
4→一般に、四肢麻痺がある人の介護はベッドの方がしやすいです。畳にすると介護者がわも屈む動作が増え、よけい腰痛になると考えられます。
5→介護保険内のサービスでは、本人の内容の事しかできません。家族の食事を作る事は介護保険の内容から外れてしまいますし、腰痛の根本的解決にはなりません。
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