介護福祉士の過去問
第26回(平成25年度)
介護の基本 問20
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問題
介護福祉士国家試験 第26回(平成25年度) 介護の基本 問20 (訂正依頼・報告はこちら)
2003年(平成15年)に高齢者介護研究会が示した、「2015年の高齢者介護~高齢者の尊厳を支えるケアの確立に向けて~」に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 高齢者介護においては、高齢者の尊厳の保持よりも日常生活における身体的な自立への支援が優先される。
- 介護保険は、高齢者の自立支援を目指すものであるが、その根底にあるのは「介護者の負担の軽減」である。
- 高齢者が施設に入所した場合、環境や集団生活に効率的に適応するように、それまでの生活習慣を見直すことが望ましい。
- 認知症高齢者のケアの基本として、本人の生活の仕方や潜在する力を周囲が大切にしなければならない。
- 介護サービスの質を示す自立支援の効果測定を行う既存の標準的な尺度を、今後とも使用することが望ましい。
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この過去問の解説 (3件)
01
認知症の高齢者は記憶障害が進行していく一方で、感情やプライドは残存しています。そのため、周りの対応によっては焦燥感、喪失感、怒り等を覚えることもあるのです。また、自分の人格が周囲から認められなくなっていくというつらい思いをしていることも少なくありません。ですから、人格を尊重し、その人らしさを支えることがとても大切であり、「尊厳の保持」をケアの基本としていかなければならないのです。
これからの高齢社会においては、「高齢者が尊厳をもって暮らすこと」を確保することが最も重要であると考えられています。高齢者が介護が必要な状態になったとしても、その人らしい生活を自分の意思で送ることを可能とすること、すなわち「高齢者の尊厳を支えるケア」の実現を基本に据えているのです。よって、1は不正解です。
介護保険制度は「自立支援」を目指すものですが、その根底にあるのは「尊厳の保持」です。「介護者の負担の軽減」ではありませんので、2も不正解です。
施設に入所した場合であっても、個々の生活リズムや個性に合わせた対応が大切です。その上で、時には集団活動を行うなどして、周りとの交流を持つ機会を作る必要があるのです。よって、3も不正解となります。
介護サービスは個別性が重要であり、その人に合ったものを検討する必要があります。標準的な尺度もときには検討する材料として必要なこともありますが、個別性が欠けることはあってはなりません。よって、5も不正解となります。
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02
1:身体的な自立への支援も大切ですが、やはり一番はその人の尊厳を保持し、人間らしい生活を営むよう支援していくことです。
2:介護者の負担軽減は介護保険の重要な役割の一つですが、その根底は利用者本人が尊厳ある生活を営んでいくことにあります。
3:よほど昼夜逆転しているというのなら話は変わってきますが、基本的にこれまでの生活習慣を尊重するべきです。
5:社会の状況や変化に応じて適宜変更していくことが望ましいです。
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03
高齢者介護研究会は「ゴールドプラン21」後の新プラン策定や、介護保険制度の課題や介護のあり方について検討するために、平成15年に設置されたものです。
2(×)介護保険は、高齢者の自立支援を目指すものではなく、高齢者介護を社会全体で支えあう仕組みとして創設された制度です。
5(×)既存の標準的な尺度を目安にし続けては質の向上に繋がりません。
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