介護福祉士の過去問
第26回(平成25年度)
介護過程 問67

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

介護福祉士国家試験 第26回(平成25年度) 介護過程 問67 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
Sさん(65歳、女性)は、介護老人保健施設に入所している。
脳梗塞の後遺症として、右片麻痺があり、認知症がある。普段の体温は36度、血圧は140/80mmHg程度で安定している。
認知症の症状に波があり、良い時と悪い時がはっきりしている。
ろれつが回らず言葉がはっきりしない、ちょっとしたことで泣いたり、急に怒りだしたりするときもある。
上着は自分で着ることができるが、ズボンの上げ下げに時間がかかる。トイレに行きたいとたびたび訴えるが、間に合わずに漏らしてしまうこともある。
膀胱・尿道に疾患や障害はない。便秘のため座薬が処方されているが、本人は嫌がっている。
また、下着が汚れることを気にして、水分をあまりとろうとしない。
介護目標として、「便秘が改善する」ことを掲げた。

〔問題〕
介護目標に対する支援方法の記述として、適切なものを1つ選びなさい。
  • 緩下剤の服用を促す。
  • 水分を多めに摂取する。
  • 朝食後、トイレで便座に座る。
  • ストレッチ体操を一部介助する。
  • 朝食前に、腹部を10~20回、時計回りにマッサージする。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

正解は 5 です。

1:処方されているのは座薬で緩下剤ではない為、服用を促すという支援は不適切です。

2:水分を摂取する事で便が柔らかくなり便秘の解消になる事もあるので絶対に間違っているという選択肢ではないのですが、トイレに間に合わずに下着を汚してしまうことを気にして水分を摂取したくないという明確な理由で水分摂取を拒否しているので、無理に多めの水分摂取を勧める事は本人に寄り添った支援とは言えません。

本人の無理にならないような水分摂取の工夫を検討します。

3:便秘解消の為に毎日トイレに座る習慣をつける方法も有効ですが、本人の生活リズムを崩してまでと考えると適切とは言い難いです。

4:適度な運動は便秘解消に有効ですが、ストレッチ体操と限定して行う必要はありません。

参考になった数66

02

正解は 5 です。

腹部を腸の走行にそってマッサージすることは腸の運動を促進し、便を直腸の方向へ移動させる効果が期待できます。

1.処方されているのは緩下剤ではなく、座薬です。薬の処方は医師が判断することのため、処方されていない薬の服用を介護職が促すことは不適切です。

2.Sさんの不安を取り除くことなく、多くの水分摂取を促すのは適切な対応とは言えません。

3.トイレに座る習慣をつけるのは良いことですが、介護職が時間を決めるのではなく、本人の生活に合わせることが必要です。

4.ストレッチが便秘解消につながる根拠はなく、介護職が行なうことではありません。

参考になった数24

03

正解は 5 です。

1.× すでに座薬が処方されているため、他の薬の使用を促す必要はありません。また、Sさんは座薬も嫌がっておられることから、薬に頼らず別の方法を考えていくことも大切です。

2.× 水分を多めに取ることは便を柔らかくするため便秘対策には良いことですが、Sさんが下着を汚すことを気にして水分を控えているなかで、水分摂取を促すことは本人の意思に反しています。脱水にならないよう適度な水分は取ってもらいましょう。

3.× 確かに 座ることによって習慣は付くと思いますが、便秘が改善されるとは言い難いです。

4.× 適度な運動は有効ですが、「ストレッチ体操」と限定する必要はありません。

5.○

参考になった数21