介護福祉士の過去問
第26回(平成25年度)
総合問題 問118

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問題

介護福祉士国家試験 第26回(平成25年度) 総合問題 問118 (訂正依頼・報告はこちら)

次の事例を読んで、問題について答えなさい。
〔事例〕
M君(8歳.男性)はデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchene muscular dystrophy)と診断され、地元の小学校に通学している。保育所時代の友達も多く、学校生活でも様々な手助けをしてくれている。
母親は働いていて、小学校の授業が終わる時間にM君を迎えにいくことができない。そこで、放課後等デイサービスを利用しているが、母親は友人から、「学童保育には年齢制限があったけど、M君の利用している放課後等デイサービスは大丈夫なの」と言われた。母親はサービスを利用する際に説明を受けた気もするが、記憶が確かではなく心配になってきた。
最近、M君は歩行が不安定になってきており、母親は、M君が車いすを使用する時期になってきたのではないかと感じている。身体的な機能を考えると、できるだけ歩かせたいと思う一方、歩行を重視すれば、行動範囲が狭くなり、M君の世界を広げることができなくなるかもしれないと考えている。筋力低下がADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)に深刻な影響を及ぼし始めている現状を、M君のガイドヘルパーをしているY介護職に、母親はときどき相談している。

[問題]
M君のようなデュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchene muscular dystrophy)の人が、車いすを使用するようになっても最後まで自立できるADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)として、正しいものを1つ選びなさい。
  • 食事動作
  • 入浴動作
  • 排泄動作
  • 更衣動作
  • 移乗動作

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 1 です。

筋ジストロフィーの型はいくつかあり、症状の進行や症状も様々ですが、中でも平均寿命が30歳未満と重症な型の一つがデュシェンヌ型筋ジストロフィーです。
多くが3~5歳くらいの幼少期の頃、転びやすい・ジャンプが出来ない・立ち上がりに手を使うなど下半身の運動障害から発覚します。

病状の進行も下半身の筋力低下から始まります。
歩行が出来なくなり、自力で立つことが出来なくなり、段々と座位を保つことも厳しくなります。
筋力は体幹に近い部分から衰えていく為、今回の選択肢の中では、移乗→入浴→排泄→更衣→食事の順で出来なくなっていきます。
最終的には嚥下機能も低下、心臓や肺の筋力も低下し、心不全や呼吸不全で亡くなる事が多い難病です。

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02

正解は 1 です。

デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、下半身の筋力から低下していきます。
立ったり座ったりする動作は大きな筋力が必要な動作のため、早期に出来なくなります。
食事動作は、大きな筋力が必要なく自助具などを使用することも可能なため、比較的最後まで能力を保つことが出来ます。

2.立ち座りが必要であることや、事故が起こりやすい環境であることから、早期に介護が必要になります。

3.便座への移乗や立ち座りが必要なため、難しい動作です。

4.動作が複雑で、食事よりも早期に障害が出ます。

5.強い筋力が必要な為、食事よりも早期に出来なくなります。

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03

正解は 1.食事動作 です。

筋ジフトロフィーの9種類のひとつのディシェンヌ型筋ジフトロフィー。
遺伝性の疾患であり、女性よりも男性にみられる疾患です。
乳児期にはあきらかな症状は現れず、多くが幼少期(3~5)頃から走れない、転びやすい、階段の昇り降りが困難等の筋力低下により気づきます。

症状の進行は上肢より下肢から筋力低下が始まり、歩行が不可能となった直後は四つん這いが可能ですが、症状が進行するにつれて車椅子操作や座位保持も不可能になり、最終的には臥床生活となります。
筋力低下による呼吸不全、心不全がみられるようになり、以前は20歳前後で亡くなっていましたが、現在は呼吸補助療法の導入および改善により平均寿命は延びてきています。

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