介護福祉士の過去問
第28回(平成27年度)
認知症の理解 問84
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問題
介護福祉士国家試験 第28回(平成27年度) 認知症の理解 問84 (訂正依頼・報告はこちら)
Eさん(88歳、女性)は、血管性認知症(vascular dementia)で左片麻痺がある。穏やかな性格である。認知症対応型共同生活介護(グループホーム)に入居し、グループホームでの役目として、食事前の挨拶を担当している。しかし、夏の暑さが続いたとき、食事前の挨拶の後「こんなことはやらせないで」と理由もなく急に泣きだすことがあった。介護福祉職が受容的な態度で接していると、Eさんは笑顔で「ご苦労様」と介護福祉職に声をかけるようになった。このようなEさんについて考えられることとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 睡眠不足による感情の変化
- 認知症(dementia)の急激な進行
- 感情失禁の症状
- 暑さによる中核症状の悪化
- 職員の対応に対する怒り
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この過去問の解説 (3件)
01
主な症状は記憶障害です(昔の事は覚えているものの、直前の事は忘れてしまうなど)。
今回の事例を読むと、「理由もなく急に泣き出す」というキーワードがありますが、これは「感情失禁」の事を指します。
感情失禁は、急に泣いたり笑ったり怒ったりして感情のコントロールが出来なくなることです。
今回の用語→失禁=排泄のことではありません。
よって、選択肢3が正解となります。
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02
感情失禁は些細なことで怒ったり、泣いたりするなど、感情が通常よりも簡単に表出してしまうことを言います。脳血管性認知症に多く見られる症状です。
1.睡眠不足が泣き出すことにつながるとは考えられません。
2.脳血管性認知症は緩やかに進行する病気です。
4.中核症状は脳の器質的変化から出る症状です。暑さとは直接的な関係はありません。
5.職員の対応は適切であり、職員への怒りとは考えにくい状況です。
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03
血管性認知症は、脳の血管が原因で起こる認知症です。進行には、脳血管の状態や発作の再発によって認知症症状がひどくなるといった事があり、良くなったり悪くなったりを繰り返す階段式の進行も特徴のひとつです。
症状には、感情がコントロールできなくなる感情失禁が起こりやすくなる、日や時間帯によって症状の出方が変わるといった、まだら認知症になりやすいといった特徴もあります。
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