介護福祉士 過去問
第37回(令和6年度)
問49 (障害の理解 問1)

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問題

介護福祉士試験 第37回(令和6年度) 問49(障害の理解 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

次のうち、ICF(International Classification of Functioning, Disability and Health:国際生活機能分類)の社会(人生)レベルに該当するものとして、正しいものを1つ選びなさい。
  • 心身機能・身体構造
  • 活動
  • 参加
  • 機能障害
  • 活動制限

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「参加」です。

ICF(国際生活機能分類)は、人の健康や障害を、3つのレベルで捉える視点をもっています。 

それぞれが、日常生活や社会的な役割との関わりを整理するための枠組みです。 

その3つとは、 心身機能・身体構造(心身レベル) ・活動(生活レベル) ・参加(社会レベル) です。

このうち、「社会(人生)レベル」に該当するのは「参加」です。 

たとえば、地域の集まりに出る、仕事をする、家庭内の役割を担う、といった社会の中での関わりや役割への参加を指します。

選択肢1. 心身機能・身体構造

「心身機能・身体構造」は、筋力や視力、内臓の働きといった身体そのものの状態や機能を表すもので、ICFでは「心身レベル」に位置づけられます。

社会的側面には該当しません。

選択肢2. 活動

「活動」は、食事や着替え、歩行など、日常生活の動作や行動が対象となります。

ICFでは「生活レベル」であり、社会参加という視点とは異なります。

選択肢3. 参加

正解。

「参加」は、社会的な場面への関わりを示します。

地域活動や仕事、家族内の役割を果たすことなどが含まれます。

ICFにおいては、「社会(人生)レベル」に該当する重要な概念です。

選択肢4. 機能障害

「機能障害」は、心身機能・身体構造のいずれかに支障がある状態のことを表しています。

レベルを分類する言葉ではなく、状態を示す用語です。

選択肢5. 活動制限

これは「活動」レベルにおける障害や制限のことです。

たとえば、歩行に時間がかかる、衣服の着脱が一人で難しいなどが該当します。

社会的な参加の範囲ではありません。

まとめ

ICFは、介護やリハビリの支援に関わるうえで、「どのレベルの問題なのか」を明確に把握することが大切です。

「参加」という言葉を見たら、「社会とのつながり」「人生の役割」と結びつけて覚えておきましょう。

 

また、「活動」と「参加」は混同しやすいので、具体例で区別するクセをつけておくと、本番で迷いにくくなります。

 

「活動」と「参加」が迷う選択肢に出たら、「その行動は他者や社会とつながっているか?」を考えてみてください。
社会とのかかわりがあれば「参加」、そうでなければ「活動」と見分けましょう。

落ち着いて具体例に当てはめれば、得点源になりますよ。

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02

ICFは、「国際生活機能分類」と呼ばれ2001年に世界保健機関(WHO)で採択されました。

このICF以前はICIDH(国際障害分類)と呼ばれる「疾患 → 機能障害 → 能力障害 → 社会的不利」という

一方通行の考え方かつ、マイナス面にのみ注目される考え方でした。

 

「障害があるから、これができない」というマイナス面だけを見るのではなく、

「その人が生活する上で、何ができて、どんな可能性(プラス面)があるのか」という

ストレングスモデル、エンパワメントモデル、生活モデルの考え方に即しています。

 

・心身機能・身体構造(生命レベル): 手足の動き、視力、精神状態など、個人の心と体の働きや構造。

・活動(個人レベル): 歩く、食べる、着替えるなど、個人が行う具体的な行為や動作。

・参加(社会・人生レベル): 仕事、家庭での役割、地域活動への参加など、社会生活に関わること。

・環境因子:住んでいる家、使えるサービス、家族の協力など。

・個人因子:年齢、性格、価値観など。

 

 

選択肢1. 心身機能・身体構造

×:誤りです。

 

心身機能・身体構造は生命レベルです。

選択肢2. 活動

×:誤りです。

 

活動は個人レベルです。

選択肢3. 参加

○:正しいです。

 

参加は、人生や社会との関わりを示すレベルです。

選択肢4. 機能障害

×:誤りです

 

これは、心身機能・身体構造のマイナス面のことです。

選択肢5. 活動制限

×:誤りです

 

活動制限は、個人レベルのマイナス面のことです。

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