大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)本試験
問8 (現代社会(第1問) 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)本試験 問8(現代社会(第1問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

高校生のカワカミさんは、地方自治体が行っている業務に興味をもっている。そこで、自分の住んでいる市の市役所で三日間の就業体験に参加し、活動の記録カードを日ごとに作成した。次の記録カードを読み、後の問いに答えよ。

記録カードⅠ

【第1日目】 a 市長との面談、総務局でのオリエンテーション、窓口案内業務
世界的な環境問題を意識して、環境に負荷の少ない公共交通システムを採用したまちづくりに本市が取り組んでいると、市長から聞いた。また、本市が開発途上国に対して行っている水道事業への支援が報道されたことを聞いた。
b 公務員は「全体の奉仕者」であり、公平・中立な態度で市民に接することが大切であると、総務局の職員から説明を受けた。窓口案内に際しては、そのことに気を付けた。

■メモ・考察
・公共交通システムに関する本市の試みから、「Think Globally, Act Locally」(地球規模で考え、足元から行動せよ)という言葉を思い出した。

記録カードⅡ

【第2日目】 選挙管理委員会の事務局を訪問・話合いに参加
市長選挙(市長選)および市議会議員選挙(市議選)の結果について説明を受けた。また、夏に行われる参議院議員選挙(参院選)について、啓発ポスターについての話合いに参加した。その際に、市長選や市議選と同じく個人名での投票ができるけれども当選者の決定方法が異なる、参院選の比例代表区の仕組みや各選挙区の定数、有権者人口の変遷などについて説明を受けた。

■メモ・考察
・参院選比例代表区で用いられている非拘束名簿式の仕組みについて、以下の定数3の簡単な例を用いて整理すると、二つのことに気付いた。

記録カードⅢ

【第3日目】 水道局を訪問・パンフレットを整理
開発途上国に本市水道局職員を派遣し、水道網の整備を支援していると説明を受けた。本市での工夫が、国境を越えて用いられているとのことである。

■メモ・考察
・水道局による開発協力に加えて、開発途上国の子どもの教育支援というかたちで市内にある企業や団体が開発協力を行っていることや、開発途上国の法整備支援というかたちで本市の大学の教員が開発協力を行っていることを思い出した。「開発協力大綱について」(2015年2月10日閣議決定)においては、c 国際連合平和維持活動(PKO)などのd 政府開発援助(ODA)以外の資金・活動や、地方自治体の資金・活動および開発に関係する民間の資金・活動(企業やNGOをはじめとする多様な主体による資金・活動)と、ODAの連携強化の重要性が強調されている。本市の例からも、e 企業、NGO、ボランティア団体、専門家など、多様な主体が開発協力に関与していることが分かった。
・第1日目に「Think Globally, Act Locally」という言葉を思い出したが、逆に「Think Locally, Act Globally」というかたちで、地域での試行錯誤や地方のノウハウが開発協力に応用されることもあると知った。他国での開発協力にも、関心をもった。

三日間の就業体験を振り返り、様々な職業を通して、社会とつながりをもつことが自己実現の一つの方法であることに、カワカミさんは気が付いた。社会と人間の関わりについては、様々な思想家が思索をしてきた。社会と人間の関わりに関する次の記述X・Yの正誤の組合せとして最も適当なものを、後のうちから一つ選べ。

X  アリストテレスは、人間は本性的に「社会的(ポリス的)動物」であると表現した。
Y  佐久間象山は、他者を愛し敬う心としての「孝」を宇宙万物の根本原理と捉え、すべての人がその実践をすべきであると主張した。
  • X ―正  Y ― 正
  • X ―正  Y ― 誤
  • X ―誤  Y ― 正
  • X ―誤  Y ― 誤

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説

まだ、解説がありません。