大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問3 (現代社会(第1問) 問3)
問題文
卒業生の話を聞いてみよう
「争い事の解決~国際社会の場合~」
高校での学びを通じて関心をもったことについて
屋根の下に自転車を停め損ねたある雨の日、授業でホッブズについて教わりました。その著書『( ア )』には、「もしだれかふたりが同一のものごとを意欲し、それにもかかわらず、ふたりがともにそれを享受することができないとすると、かれらはたがいに敵となる」とあります。
その日は、ホッブズと同じく、「契約」という概念を用いて国家の成立を説明した思想家の一人として、b 『エミール』の著者として知られるルソーについても学びました。ルソーについて特に面白いと思ったのは、ホッブズとは異なる自然状態の理解を前提に、( イ )こそがあるべき政治のかたちだと説いたところでした。
こうした西洋の思想に加えて、c 和辻哲郎や内村鑑三ら日本の思想家が、西洋の思想をどのように受け止め、また、いかに独自の思想を発展させてきたかにも興味をもっていました。
下線部bに関して、ルソーの著書『エミール』において、子どもから大人へと移行する青年の時期についての説明として最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問3(現代社会(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
卒業生の話を聞いてみよう
「争い事の解決~国際社会の場合~」
高校での学びを通じて関心をもったことについて
屋根の下に自転車を停め損ねたある雨の日、授業でホッブズについて教わりました。その著書『( ア )』には、「もしだれかふたりが同一のものごとを意欲し、それにもかかわらず、ふたりがともにそれを享受することができないとすると、かれらはたがいに敵となる」とあります。
その日は、ホッブズと同じく、「契約」という概念を用いて国家の成立を説明した思想家の一人として、b 『エミール』の著者として知られるルソーについても学びました。ルソーについて特に面白いと思ったのは、ホッブズとは異なる自然状態の理解を前提に、( イ )こそがあるべき政治のかたちだと説いたところでした。
こうした西洋の思想に加えて、c 和辻哲郎や内村鑑三ら日本の思想家が、西洋の思想をどのように受け止め、また、いかに独自の思想を発展させてきたかにも興味をもっていました。
下線部bに関して、ルソーの著書『エミール』において、子どもから大人へと移行する青年の時期についての説明として最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。
- この時期を、大人としての責任や義務が猶予され、自由に様々なことを試みながら自立の準備をする「心理・社会的なモラトリアム」の期間と捉えた。
- この時期にある人を、子ども集団にも大人集団にも所属しながらどちらにも安定した帰属意識をもてない「境界人(マージナル・マン)」と呼んだ。
- この時期を、存在するために生まれた一回目の誕生に対して、生きるために生まれる「第二の誕生」と捉えた。
- この時期にみられる、親や大人の保護や監督から離れて心理的に独立する過程を「心理的離乳」と呼んだ。
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この過去問の解説 (1件)
01
この問題では、各選択肢におけるキーワードと、そのキーワードを唱えた人物を把握しておく必要があります。
不適切
心理学者のエリクソンは、青年期から成人期に移行する時期は、大人としての責任や義務が猶予され、自由に様々なことを試みながら自立の準備をする「心理・社会的なモラトリアム」の期間と捉えた。
不適切
ドイツの心理学者レヴィンは、青年期はおとなでも子どもでもない時期であり、その時期にある人を、子ども集団にも大人集団にも所属しながらどちらにも安定した帰属意識をもてない「境界人(マージナル・マン)」と呼びました。
適切
ルソーは著書『エミール』のなかで、青年期に自我が目覚めることを、存在するために生まれた一回目の誕生に対して、生きるために生まれる「第二の誕生」と捉えました。
不適切
アメリカの心理学者ホリングワースは、青年期において親や大人の保護や監督から離れて心理的に独立する過程を「心理的離乳」と呼びました。
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