大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問38 (倫理(第1問) 問8)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問38(倫理(第1問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのAと先生は各々全て同じ人物である。

次の会話は、Aと先生が交わしたものである。

A:先生、先日話題になった「賢明な友」というのは、e を探求して洞察力を備えている友ということでしょうか?
先生:そういうことになるでしょうね。
A:でも、私が悩んでいるのはそういう高尚な話ではなく、日常的な友達とのf 人間関係についてです。
先生:具体的にはどのような悩みですか?
A:時々、自分が友達の役に立っているのか、友達を楽しませることができているのか、不安になるんです。
先生:ひょっとして、Aさんは、友達関係を型にはめて考えてしまい、その考えにがんじがらめになっていませんか?
A:言われてみれば、そうかもしれません。
先生:g 友達の役に立つことや、友達を楽しませることは、どういう意味を持つのでしょうか?それに、会って実際に過ごせる相手だけが友達なのでしょうか?
A:友達って、会って同じ時間を過ごす相手なんじゃないんですか?
先生:例えば、h 相手と離れていても、時代を隔てていても、友達としてのつながりを感じることができるという考え方もありますよ。

下線部hに関連して、Aと先生は次の資料に基づいて後の会話を交わした。会話中の( a )に入る記述として最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。

資料
天下の優れた人物を友としても、なお飽き足らないときは、さらに時代を遡(さかのぼ)って、昔の人物を研究するのです。その詩を暗唱し、その書物を読んだところで、その人物を知らないままでよいのでしょうか。そこで、その人物の活動した時代背景を研究しないといけません。これこそ、時代を遡って昔の人物を友とする、ということです。(『孟子』より)

先生:この資料は、昔の賢人を友とすることを説いたものです。ここで孟子は、現実の人間関係において優れた人を友としても満足できないときは、時代を遡って、( a )ことができると主張しています。
A:私は、この資料を読んで、現代を生きる私たちも、友達が置かれている状況や、友達のこれまでの歩みを考えることで、より深い友人関係を築いていくことができるのではないか、と思いました。
先生:なるほど、それはよい気付きですね。
  • 昔の賢人が残した詩や書物を、その人が生きた時代背景から切り離して、自分に向けられた言葉とみなすことによって、その賢人を友とする
  • 昔の賢人が残した詩や書物のみならず、その人の活動した時代背景やその人となりをも理解することによって、その賢人を友とする
  • 昔の賢人が残した詩や書物を通じて、友との関わり方は自由であることを理解することによって、その賢人を友とする
  • 昔の賢人が残した詩や書物を、現実の人間関係そのものを改善するための助言とすることによって、その賢人を友とする

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