大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問39 (倫理(第2問) 問1)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問39(倫理(第2問) 問1) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのBとCは各々全て同じ人物である。

次の会話は、高校生BとCが、「学び」をめぐって交わしたものである。

B:進路、決めた?私は就職に有利な資格が取れる学部に行こうと思う。
C:私は日本のa 古典文学か思想を学ぼうと思っているよ。
B:文学とか思想とかって、役に立たなさそう…。
C:そう?例えば、b 神道を学んで自分の生き方に活(い)かした人もいたよね。古典を学んで自身のあり方を見つめたc 山崎闇斎のような儒学者もいたし。それに、d 仏教者だって…。
B:そういう学びは役に立つと言えるのかな?福沢諭吉が『学問のすゝめ』で「実学」を重視していたよね。やっぱりスキルとして役に立たないと。
C:そうかなあ。本当に役に立つ学びって、どういうものなんだろう。

下線部aに関連して、古典文学を研究した賀茂真淵の思想の説明として最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。
  • 古典を実証的に研究する古学派の方法を排除して、国学の立場から『源氏物語』を研究し、「たをやめぶり」の心を日本人の理想とした。
  • 古典を実証的に研究する古学派の方法を排除して、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。
  • 古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『源氏物語』を研究し、「たをやめぶり」の心を日本人の理想とした。
  • 古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は「古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。」です。

以下、解説になります。

選択肢1. 古典を実証的に研究する古学派の方法を排除して、国学の立場から『源氏物語』を研究し、「たをやめぶり」の心を日本人の理想とした。

賀茂真淵は、古学派の方法を基に国学の立場から『万葉集』を研究した人物です。

そのため、古学派を排除しておらず、誤りです。

選択肢2. 古典を実証的に研究する古学派の方法を排除して、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。

賀茂真淵は、『万葉集』を研究した国学者です。

ですが、研究の過程において、古学派による影響を強く受けているため、本肢は誤りです。

選択肢3. 古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『源氏物語』を研究し、「たをやめぶり」の心を日本人の理想とした。

賀茂真淵が国学の立場から研究したのは、『源氏物語』ではなく『万葉集』です。

選択肢4. 古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。

正解は、この肢です。

賀茂真淵は、『万葉集』の研究を通して、古典的な日本人の精神を研究した人物です。

そして、その精神を「ますらをぶらり」と言語化しました。

まとめ

賀茂真淵は、江戸時代の著名な国学者です。古今和歌集や万葉集の研究をした点では、本居宣長と共通点を有しています。両名ともに、暗記しておくとよいでしょう。

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02

賀茂真淵は、江戸時代中期の国学者で、本居宣長、平田篤胤らとともに「国学の四大人」と呼ばれます。

古典を実証的に研究する古学派に強い影響を受けて、「万葉集」を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と称しその男性的な歌風を称賛しました。

他方「古今和歌集」を女性的な「たおやめぶり」と評しました。


 

選択肢1. 古典を実証的に研究する古学派の方法を排除して、国学の立場から『源氏物語』を研究し、「たをやめぶり」の心を日本人の理想とした。

賀茂真淵は、江戸時代中期の国学者で、本居宣長、平田篤胤らとともに「国学の四大人」と呼ばれます。

古典を実証的に研究する古学派に強い影響を受けて、「万葉集」を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と称しその男性的な歌風を称賛しました。

他方「古今和歌集」を女性的な「たおやめぶり」と評しました。

従って、不正解です。


 

選択肢2. 古典を実証的に研究する古学派の方法を排除して、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。

賀茂真淵は、江戸時代中期の国学者で、本居宣長、平田篤胤らとともに「国学の四大人」と呼ばれます。

古典を実証的に研究する古学派に強い影響を受けて、「万葉集」を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と称しその男性的な歌風を称賛しました。「排除」ではありません。

従って、不正解です。

 


 

選択肢3. 古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『源氏物語』を研究し、「たをやめぶり」の心を日本人の理想とした。

賀茂真淵は、江戸時代中期の国学者で、本居宣長、平田篤胤らとともに「国学の四大人」と呼ばれます。

古典を実証的に研究する古学派に強い影響を受けて、「万葉集」を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と称しその男性的な歌風を称賛しました。

他方「古今和歌集」を女性的な「たおやめぶり」と評しました。「源氏物語」ではありません。

従って、不正解です。


 

選択肢4. 古典を実証的に研究する古学派の方法に影響を受け、国学の立場から『万葉集』を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と捉えた。

賀茂真淵は、江戸時代中期の国学者で、本居宣長、平田篤胤らとともに「国学の四大人」と呼ばれます。

古典を実証的に研究する古学派に強い影響を受けて、「万葉集」を研究し、その歌風を「ますらをぶり」と称しその男性的な歌風を称賛しました。

従って、正解です。


 

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