大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問40 (倫理(第2問) 問2)
問題文
次の会話は、高校生BとCが、「学び」をめぐって交わしたものである。
B:進路、決めた?私は就職に有利な資格が取れる学部に行こうと思う。
C:私は日本のa 古典文学か思想を学ぼうと思っているよ。
B:文学とか思想とかって、役に立たなさそう…。
C:そう?例えば、b 神道を学んで自分の生き方に活(い)かした人もいたよね。古典を学んで自身のあり方を見つめたc 山崎闇斎のような儒学者もいたし。それに、d 仏教者だって…。
B:そういう学びは役に立つと言えるのかな?福沢諭吉が『学問のすゝめ』で「実学」を重視していたよね。やっぱりスキルとして役に立たないと。
C:そうかなあ。本当に役に立つ学びって、どういうものなんだろう。
下線部bに関連して、次のア~ウは、日本古来の神々への信仰と仏教との関わりについての説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
イ 本地垂迹説によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために仮に姿を現したものである。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教にするために神仏の分離を命じた。
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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問40(倫理(第2問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
次の会話は、高校生BとCが、「学び」をめぐって交わしたものである。
B:進路、決めた?私は就職に有利な資格が取れる学部に行こうと思う。
C:私は日本のa 古典文学か思想を学ぼうと思っているよ。
B:文学とか思想とかって、役に立たなさそう…。
C:そう?例えば、b 神道を学んで自分の生き方に活(い)かした人もいたよね。古典を学んで自身のあり方を見つめたc 山崎闇斎のような儒学者もいたし。それに、d 仏教者だって…。
B:そういう学びは役に立つと言えるのかな?福沢諭吉が『学問のすゝめ』で「実学」を重視していたよね。やっぱりスキルとして役に立たないと。
C:そうかなあ。本当に役に立つ学びって、どういうものなんだろう。
下線部bに関連して、次のア~ウは、日本古来の神々への信仰と仏教との関わりについての説明である。その正誤の組合せとして正しいものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
イ 本地垂迹説によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために仮に姿を現したものである。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教にするために神仏の分離を命じた。
- ア:正 イ:正 ウ:誤
- ア:正 イ:誤 ウ:正
- ア:正 イ:誤 ウ:誤
- ア:誤 イ:正 ウ:正
- ア:誤 イ:正 ウ:誤
- ア:誤 イ:誤 ウ:正
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この過去問の解説 (2件)
01
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
それを踏まえて、この問題を検討します。
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
これについては、この問題文から正誤を判断するのは簡単ではありませんが、少なくとも正しいとも解することは可能でしょう。
イ 「本地垂迹説」によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために、仮に姿を現したものである。
これについては、逆です。従って、誤りです。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教とするために神仏の分離を命じた。
これについては、明治政府が命じた神仏分離令は、神道を国教にするために行われました。従って、誤りです。
以上につき、本選択肢は不正解です。
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
これについては、この問題文から正誤を判断するのは簡単ではありませんが、少なくとも正しいとも解することは可能でしょう。
イ 「本地垂迹説」によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために、仮に姿を現したものである。
これについては、逆です。従って、誤りです。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教とするために神仏の分離を命じた。
これについては、明治政府が命じた神仏分離令は、神道を国教にするために行われました。従って、誤りです。
以上につき、本選択肢は、不正解です。
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
これについては、この問題文から正誤を判断するのは簡単ではありませんが、少なくとも正しいとも解することは可能でしょう。
イ 「本地垂迹説」によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために、仮に姿を現したものである。
これについては、逆です。従って、誤りです。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教とするために神仏の分離を命じた。
これについては、明治政府が命じた神仏分離令は、神道を国教にするために行われました。従って、誤りです。
以上につき、本選択肢は正解です。
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
これについては、この問題文から正誤を判断するのは簡単ではありませんが、少なくとも正しいとも解することは可能でしょう。
イ 「本地垂迹説」によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために、仮に姿を現したものである。
これについては、逆です。従って、誤りです。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教とするために神仏の分離を命じた。
これについては、明治政府が命じた神仏分離令は、神道を国教にするために行われました。従って、誤りです。
以上につき、本選択肢は不正解です。
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
これについては、この問題文から正誤を判断するのは簡単ではありませんが、少なくとも正しいとも解することは可能でしょう。
イ 「本地垂迹説」によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために、仮に姿を現したものである。
これについては、逆です。従って、誤りです。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教とするために神仏の分離を命じた。
これについては、明治政府が命じた神仏分離令は、神道を国教にするために行われました。従って、誤りです。
以上につき、本選択肢は不正解です。
この問題にある「本地垂迹説」とは、神と仏とが同一の存在であるという神仏習合思想の一つで、神は仏の仮の姿(垂迹)として現れたとする考え方です。
ア 日本では、様々な文化が重層的に保たれる傾向があり、伝来した仏教を受容し、神々への信仰と併存させたのはその一例である。
これについては、この問題文から正誤を判断するのは簡単ではありませんが、少なくとも正しいとも解することは可能でしょう。
イ 「本地垂迹説」によれば、仏や菩薩は、日本の神々が生きとし生けるものを救うために、仮に姿を現したものである。
これについては、逆です。従って、誤りです。
ウ 明治時代になると、天皇中心の国家を目指した政府が、仏教を国教とするために神仏の分離を命じた。
これについては、明治政府が命じた神仏分離令は、神道を国教にするために行われました。従って、誤りです。
以上につき、本選択肢は不正解です。
この問題のように、直ちに正誤を判断できない選択肢が出るような問題もあります。
しかし、そのような場合でも、正解が導き出せるように問題は作られています。
冷静に対処しましょう。
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02
正解は「ア:正 イ:誤 ウ:誤」です。
以下、解説になります。
イについて、本地垂迹説は、日本の神々と伝来した仏教を融合しようとする信仰法です。
ウについて、神仏分離令は、神道を国教化するためにだされた命令です。
アについて、日本では、重層的に文化を吸収する点で正しいです。
イについて、本地垂迹説は、日本の神々と伝来した仏教を融合しようとする信仰法です。
ウについて、神仏分離令は、神道を国教化するためにだされた命令です。
アについて、日本では、重層的に文化を吸収する点で正しいです。
イについて、本地垂迹説は、日本の神々と伝来した仏教を融合しようとする信仰法です。
アについて、日本では、重層的に文化を吸収する点で正しいです。
ウについて、神仏分離令は、神道を国教化するためにだされた命令です。
仏教や神道は、知識が曖昧なままなことが多い分野です。
この機会に、細かい知識を正確に覚えましょう。
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