大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和4年度(2022年度)追・再試験
問41 (倫理(第2問) 問3)

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問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和4年度(2022年度)追・再試験 問41(倫理(第2問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

以下を読み、後の問いに答えよ。なお、会話と問いのBとCは各々全て同じ人物である。

次の会話は、高校生BとCが、「学び」をめぐって交わしたものである。

B:進路、決めた?私は就職に有利な資格が取れる学部に行こうと思う。
C:私は日本のa 古典文学か思想を学ぼうと思っているよ。
B:文学とか思想とかって、役に立たなさそう…。
C:そう?例えば、b 神道を学んで自分の生き方に活(い)かした人もいたよね。古典を学んで自身のあり方を見つめたc 山崎闇斎のような儒学者もいたし。それに、d 仏教者だって…。
B:そういう学びは役に立つと言えるのかな?福沢諭吉が『学問のすゝめ』で「実学」を重視していたよね。やっぱりスキルとして役に立たないと。
C:そうかなあ。本当に役に立つ学びって、どういうものなんだろう。

下線部cに関して、次の資料は、山崎闇斎について調べたCが見付けたものである。山崎闇斎の思想を踏まえて、この資料から読み取れる内容として最も適当なものを、回答選択肢のうちから一つ選べ。

資料
嘉右衛門(かえもん)殿*は、「敬」とは内で、身心に関わる徳目であるとし、「義」とは外で、我が身より外のことに関わる徳目であるとおっしゃった。つまり『大学』**の「修身」までを内、「斉家」からを外とおっしゃったのだ。……内は心とだけ言ってしまうと、仏見***になってしまうのだと(嘉右衛門殿は)おっしゃったのだった。
(佐藤直方『韞蔵録(うんぞうろく)』より)
*嘉右衛門殿:山崎闇斎のこと
**『大学』:『大学』では修養の方法として、順に、格物・致知・誠意・正心・修身・斉家・治国・平天下が説かれている
***仏見:仏教的な見方のこと
  • 儒学と神道とを結合させて、神人合一を説く神道説を唱えた山崎闇斎は、資料では、「敬」を心から身にまで及ぶものだと述べている。
  • 独自の神道理論からなる復古神道を唱えた山崎闇斎は、資料では、『大学』で言う「修身」までが「内」に当たると述べている。
  • 誠を修養の根本に据え、仁愛の実現を説いた山崎闇斎は、資料では、「敬」を「心」の問題とのみ捉えるのは仏教の考え方だと述べている。
  • 行いの一つひとつを厳しくつつしむことが「敬」であると説いた山崎闇斎は、資料では、「義」を心から身にまで及ぶものだと述べている。

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