大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問19 (現代社会(第3問) 問8)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問19(現代社会(第3問) 問8) (訂正依頼・報告はこちら)

ハラさんは、漁師の家に生まれ、漁村に住む高校生である。次の場面Ⅲを読み、後の問いに答えよ。

場面Ⅲ
ハラさんは、その後、高校の友人たちと海岸のごみ拾い活動を始め、海岸が大分きれいになった。そうした折、ハラさんは、周辺の海の埋立事業計画が持ち上がっていて、漁師たちが埋立て賛成派と反対派に分かれていること、既に埋立事業は知事による免許が下りていることを家族から聞いた。話では、f 行政が手続きをきちんと踏んでいない、g 環境影響評価がずさんであるという理由で、免許は違法だと反対派は考えているらしい。

下線部gに関して、日本の環境影響評価法の目的には、環境保全について適正な配慮がなされることを確保することも掲げられている。ここで、環境影響評価を次のように定義した場合において、この定義に当てはまる事例を後のa~cからすべて選んだとき、その組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。

【環境影響評価の定義】
事業の実施が環境に与える影響をあらかじめ調査し、当該事業による環境の悪化を事業者自らが防止または緩和すること。

a  大気環境への影響を調査せずに工場を設置、稼働した後、周辺住民に身体の不調を訴える者が出たことから、工場側が調査したところ、工場からの排気ガスが原因だと判明したため、賠償した。
b  道路を設置しようとする公共団体が、環境への影響を調査したところ、沿線に生活環境を悪化させる騒音が発生することが予測されたため、被害が発生したときのために、事前に金銭補償を行った。
c  河川に堰(せき)を設置しようとする公共団体が、環境への影響を調査したところ、堰の上流と下流が分断され、海から戻ってきたサケが上流に上れなくなることが判明したため、サケが上流に上ることができる魚道を設置した。
  • aとbとc
  • aとb
  • aとc
  • bとc
  • a
  • b
  • c
  • 当てはまる事例はない

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

日本の環境影響評価法は、環境の悪化を事前に防止・緩和し、持続可能な社会を構築することが目的です。

別名、環境アセスメント法と呼ばれています。

 

a…当てはまらない。環境の悪化を事前に防止できていません


b当てはまらない。金銭補償は環境悪化の防止・緩和にはなりません。


c当てはまる。環境の悪化を事前に調査し、緩和することができています。

選択肢1. aとbとc

不適当

aとbは環境影響評価の定義に当てはまりません。

選択肢2. aとb

不適当

どちらも環境影響評価の定義に当てはまりません。

選択肢3. aとc

不適当

aは環境影響評価の定義に当てはまりません。

選択肢4. bとc

不適当

bは環境影響評価の定義に当てはまりません。

選択肢5. a

不適当

環境影響評価の定義に当てはまりません。

選択肢6. b

不適当

環境影響評価の定義に当てはまりません。

選択肢7. c

適当

環境影響評価の定義に当てはまります。

選択肢8. 当てはまる事例はない

不適当

環境影響評価の定義に当てはまる事例が存在します。

まとめ

環境影響評価法の目的と、基本的な手続きの流れを理解しておきましょう。

参考になった数0