大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問66 (政治・経済(第1問) 問3)
問題文
Xさん
*ジャーナリストになりたい!
*a 国民の政治参加に注目し、b 日本の国政選挙について調べた。
*地元のc 国会議員にインタビューした。
Yさん
*CEO(最高経営責任者)になりたい!
*インターンシップに参加し、d 経済のグローバル化を学んだ。
*e 外国為替レートの変動や、f 価格の変動要因について調べた。
Zさん
*国連(国際連合)の職員になって、世界の平和に貢献したい!
*さまざまなg 平和をめざした思想について調べた。
*国家を超えた統合をめざすh EU(欧州連合)について調べた。
下線部cに関連して、生徒Xは、2021年の常会(通常国会)に提出された法案を調べて次の表を作成し、立法過程での国会議員や政党の役割などについて司会者Jと話し合っている。後の会話文中の空欄(ウ)には、後の記述aかbのいずれかが当てはまる。表中の空欄(ア)・(イ)に当てはまる語句と空欄(ウ)に当てはまる記述との組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
X:表のような結果が生じるのは、議院内閣制であることと関連するとの見方もあるんですよね。
J:日本では、内閣提出法案は国会提出前に閣議決定されますし、さらに、閣議決定の前に与党が法案の内容について審査し了承する手続も慣例化して
いますね。
X:( ウ )との指摘があります。このことを踏まえると、与党議員は閣議決定の前段階で法案の内容に影響力を行使しやすくなるし、与党議員の賛成で法案は成立しやすくなると考えられます。政党における政策決定過程が国会での法案の審議や成立を左右する面もあるようです。
ウに当てはまる記述
a 党首討論の導入で国会が議論の場として機能することをめざしている
b 与党審査と党議拘束がセットで機能している

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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問66(政治・経済(第1問) 問3) (訂正依頼・報告はこちら)
Xさん
*ジャーナリストになりたい!
*a 国民の政治参加に注目し、b 日本の国政選挙について調べた。
*地元のc 国会議員にインタビューした。
Yさん
*CEO(最高経営責任者)になりたい!
*インターンシップに参加し、d 経済のグローバル化を学んだ。
*e 外国為替レートの変動や、f 価格の変動要因について調べた。
Zさん
*国連(国際連合)の職員になって、世界の平和に貢献したい!
*さまざまなg 平和をめざした思想について調べた。
*国家を超えた統合をめざすh EU(欧州連合)について調べた。
下線部cに関連して、生徒Xは、2021年の常会(通常国会)に提出された法案を調べて次の表を作成し、立法過程での国会議員や政党の役割などについて司会者Jと話し合っている。後の会話文中の空欄(ウ)には、後の記述aかbのいずれかが当てはまる。表中の空欄(ア)・(イ)に当てはまる語句と空欄(ウ)に当てはまる記述との組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
X:表のような結果が生じるのは、議院内閣制であることと関連するとの見方もあるんですよね。
J:日本では、内閣提出法案は国会提出前に閣議決定されますし、さらに、閣議決定の前に与党が法案の内容について審査し了承する手続も慣例化して
いますね。
X:( ウ )との指摘があります。このことを踏まえると、与党議員は閣議決定の前段階で法案の内容に影響力を行使しやすくなるし、与党議員の賛成で法案は成立しやすくなると考えられます。政党における政策決定過程が国会での法案の審議や成立を左右する面もあるようです。
ウに当てはまる記述
a 党首討論の導入で国会が議論の場として機能することをめざしている
b 与党審査と党議拘束がセットで機能している

- ア ― 内閣 イ ― 議員 ウ ― a
- ア ― 内閣 イ ― 議員 ウ ― b
- ア ― 議員 イ ― 内閣 ウ ― a
- ア ― 議員 イ ― 内閣 ウ ― b
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (2件)
01
この問題は、日本の立法過程において内閣と国会議員がどのように法案を提出し、その成立に関与しているか、そして与党の内部プロセス(与党審査や党議拘束)との関係について理解しているかを問うものです。
誤りの理由:
ア・イの設定(内閣・議員)は正しいですが、
ウ(a)の記述が的外れです。
これはあくまで討論の質や形式についての話。
法案成立や与党の審査プロセスには直接関係がない。
今回の話は、与党が法案に影響を与えやすいという点に着目しており、「党議拘束+与党審査」=bがふさわしい。
正しい選択肢!
ア:内閣提出法案 → 成立率が高い。
イ:議員提出法案 → 成立率が低い。
ウ:与党審査と党議拘束がセットで機能 → 内閣提出法案が通りやすい理由として妥当。
これは、議院内閣制と与党の関係性を適切に説明しています。
政権を握る与党が内閣を支持し、党としての方針を決め、議員がそれに従う=成立率が上がる、という流れ。
誤りの理由:
アとイが逆になっているため、表のデータに合致しません。
成立率が高いのは明らかにア(63中61)→これは「内閣提出法案」です。
成立率が低いのが議員提出法案(イ)なのに、それを「内閣」としているのは間違い。
さらにウ=aの選択も、法案成立の仕組みとは関係が薄く、二重の誤り。
誤りの理由:
ウ=b(与党審査と党議拘束)は正しい説明ですが、
アとイが逆なので、表の事実と食い違います。
成立率の高いアが「内閣」でなければならないのに、これでは逆に。
解説まとめと学習ポイント:
日本の議院内閣制では、内閣提出法案が通りやすいのは、与党が政府を支持しているから。
「与党審査」とは、内閣が法案を閣議決定する前に、与党内部で事前に法案を了承するプロセスです。
「党議拘束」とは、与党に所属する議員が政党の決定に従って採決で賛否を揃えるルール。
この2つがセットで機能しているため、内閣提出法案の成立率が非常に高いです。
一方、議員提出法案は主に野党が提出するため、与党の反対で成立しにくいです。
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02
この問題は日本の議院内閣制に関する基本的な知識がある前提で、文章から適切な語句を選ぶ国語力が問われています。
内閣立法の方が議員立法より成立件数が多いという知識でアとイは選ぶことができますが、文章を読んで判断することもできます。注目すべきはXさんの「与党議員は閣議決定の前段階で法案の内容に影響力を行使しやすくなるし、与党議員の賛成で法案は成立しやすくなると考えられます。」という発言です。このことから、内閣による立法の成立件数の方が議員による立法よりも多いと予想を立てることができます。また、この発言と結びつくのはbの「与党審査と党議拘束がセットで機能している」です。
よって、この選択肢は間違いです。
内閣立法の方が議員立法より成立件数が多いという知識でアとイは選ぶことができますが、文章を読んで判断することもできます。注目すべきはXさんの「与党議員は閣議決定の前段階で法案の内容に影響力を行使しやすくなるし、与党議員の賛成で法案は成立しやすくなると考えられます。」という発言です。このことから、内閣による立法の成立件数の方が議員による立法よりも多いと予想を立てることができます。また、この発言と結びつくのはbの「与党審査と党議拘束がセットで機能している」です。
よって、この選択肢が正解です。
内閣立法の方が議員立法より成立件数が多いという知識でアとイは選ぶことができますが、文章を読んで判断することもできます。注目すべきはXさんの「与党議員は閣議決定の前段階で法案の内容に影響力を行使しやすくなるし、与党議員の賛成で法案は成立しやすくなると考えられます。」という発言です。このことから、内閣による立法の成立件数の方が議員による立法よりも多いと予想を立てることができます。また、この発言と結びつくのはbの「与党審査と党議拘束がセットで機能している」です。
よって、この選択肢は間違いです。
内閣立法の方が議員立法より成立件数が多いという知識でアとイは選ぶことができますが、文章を読んで判断することもできます。注目すべきはXさんの「与党議員は閣議決定の前段階で法案の内容に影響力を行使しやすくなるし、与党議員の賛成で法案は成立しやすくなると考えられます。」という発言です。このことから、内閣による立法の成立件数の方が議員による立法よりも多いと予想を立てることができます。また、この発言と結びつくのはbの「与党審査と党議拘束がセットで機能している」です。
よって、この選択肢は間違いです。
この問題を解くためには、内閣とは何か、立法とは何か、といった基本的な知識が必要となります。その上で、本文の流れに合った選択肢を選ぶ必要があります。
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