大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和5年度(2023年度)追・再試験
問89 (政治・経済(第4問) 問2)
問題文
雇用と労働をめぐる問題
探究のポイント
1.厳しい経済情勢の下での労働者の現状について調べる
2.働きがいのある人間らしい仕事の実現のための方策を考える
Ⅰ.課題の設定
〇ディーセント・ワークとは
◇さまざまな要素を包含
(例)生活に困らない収入の保障、a 仕事と家庭生活との両立、働く上での権利の確保など
〇実現にあたりどのような課題があり、どのような取組みがなされているか?
Ⅱ.情報の収集
〇国際機関の宣言や文書
◇ディーセント・ワークはILO(国際労働機関)が推進
◇国連のSDGs(持続可能な開発目標)でも言及
〇政府および民間組織の統計資料や報告書
◇日本の労働者のb 賃金、c 消費、働き方などの現状把握
Ⅲ.課題の探究
〇日本の労働者の現状の分析
◇Ⅱの情報に基づく分析
〇ディーセント・ワークの日本での実現のための企業や国の取組み
◇d 企業による労働環境の改善
◇e 国による法制度の整備
※必要に応じてⅡとⅢを繰り返す
Ⅳ.まとめと発表
〇f ディーセント・ワークの日本での実現に関する発表
◇日本の労働者の現状の紹介と、企業や国による取組みについての調査の報告
◇労働者の権利実現のための制度をさらに充実させていく方策の提案
下線部bに関連して、生徒Xと生徒Yは、労働者の生活の基盤として賃金と労働時間の果たす役割が重要だと考えた。そこで、日本、アメリカ、ドイツの名目賃金、実質賃金、年間総実労働時間について調べ、次の図1~3を作成した。なお、名目賃金とは各国通貨単位の賃金総額を被雇用者数で割って算出された値であり、実質賃金とは名目賃金を消費者物価指数で割って算出された値である。図1~3から読みとれる内容をまとめた後のメモ中の空欄ア〜ウに当てはまる語句の組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
メモ
図1をみると、名目賃金指数は、日本が総じて横ばいであるのに対して、アメリカとドイツは上昇傾向になっていることがわかる。次に図3をみると、年間総実労働時間はいずれの国も( ア )傾向になっていることから、単位時間あたりの名目賃金は、すべての国で( イ )したことがわかる。また、図1と図2から、名目賃金指数と実質賃金指数の動きを比較してみると、日本では実質賃金指数も総じて横ばいであることから、物価が大きく変動していないことがわかる。一方で、アメリカとドイツの両指数をみると、物価は( ウ )していたことがわかる。

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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和5年度(2023年度)追・再試験 問89(政治・経済(第4問) 問2) (訂正依頼・報告はこちら)
雇用と労働をめぐる問題
探究のポイント
1.厳しい経済情勢の下での労働者の現状について調べる
2.働きがいのある人間らしい仕事の実現のための方策を考える
Ⅰ.課題の設定
〇ディーセント・ワークとは
◇さまざまな要素を包含
(例)生活に困らない収入の保障、a 仕事と家庭生活との両立、働く上での権利の確保など
〇実現にあたりどのような課題があり、どのような取組みがなされているか?
Ⅱ.情報の収集
〇国際機関の宣言や文書
◇ディーセント・ワークはILO(国際労働機関)が推進
◇国連のSDGs(持続可能な開発目標)でも言及
〇政府および民間組織の統計資料や報告書
◇日本の労働者のb 賃金、c 消費、働き方などの現状把握
Ⅲ.課題の探究
〇日本の労働者の現状の分析
◇Ⅱの情報に基づく分析
〇ディーセント・ワークの日本での実現のための企業や国の取組み
◇d 企業による労働環境の改善
◇e 国による法制度の整備
※必要に応じてⅡとⅢを繰り返す
Ⅳ.まとめと発表
〇f ディーセント・ワークの日本での実現に関する発表
◇日本の労働者の現状の紹介と、企業や国による取組みについての調査の報告
◇労働者の権利実現のための制度をさらに充実させていく方策の提案
下線部bに関連して、生徒Xと生徒Yは、労働者の生活の基盤として賃金と労働時間の果たす役割が重要だと考えた。そこで、日本、アメリカ、ドイツの名目賃金、実質賃金、年間総実労働時間について調べ、次の図1~3を作成した。なお、名目賃金とは各国通貨単位の賃金総額を被雇用者数で割って算出された値であり、実質賃金とは名目賃金を消費者物価指数で割って算出された値である。図1~3から読みとれる内容をまとめた後のメモ中の空欄ア〜ウに当てはまる語句の組合せとして最も適当なものを、後の回答選択肢のうちから一つ選べ。
メモ
図1をみると、名目賃金指数は、日本が総じて横ばいであるのに対して、アメリカとドイツは上昇傾向になっていることがわかる。次に図3をみると、年間総実労働時間はいずれの国も( ア )傾向になっていることから、単位時間あたりの名目賃金は、すべての国で( イ )したことがわかる。また、図1と図2から、名目賃金指数と実質賃金指数の動きを比較してみると、日本では実質賃金指数も総じて横ばいであることから、物価が大きく変動していないことがわかる。一方で、アメリカとドイツの両指数をみると、物価は( ウ )していたことがわかる。

- ア:増加 イ:上昇 ウ:上昇
- ア:増加 イ:上昇 ウ:低下
- ア:増加 イ:低下 ウ:上昇
- ア:増加 イ:低下 ウ:低下
- ア:減少 イ:上昇 ウ:上昇
- ア:減少 イ:上昇 ウ:低下
- ア:減少 イ:低下 ウ:上昇
- ア:減少 イ:低下 ウ:低下
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この過去問の解説 (1件)
01
図3をみると、年間総実労働時間はいずれの国もア( 減少 )傾向になっていることが分かります。
名目賃金指数が横ばい、または上昇傾向で、
年間総実労働時間が減少傾向になっていることから、
単位時間あたりの名目賃金は、すべての国でイ( 上昇 )したことがわかります。
アメリカとドイツは名目賃金指数も実質賃金指数も上昇傾向になっています。
名目賃金 - 実質賃金 = 物価上昇分
この式をアメリカに当てはめると、以下のようになります。
2000年 … 100 - 100 = 0
2019年 … 170 - 120 = 50
ドイツについても同じように考えると、物価はウ( 上昇 )していたことがわかります。
不適当
ア…不適当です。
イ…適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…適当です。
ウ…不適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…不適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…不適当です。
イ…不適当です。
ウ…不適当です。
適当
ア…適当です。
イ…適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…適当です。
イ…適当です。
ウ…不適当です。
不適当
ア…適当です。
イ…不適当です。
ウ…適当です。
不適当
ア…適当です。
イ…不適当です。
ウ…不適当です。
名目賃金、実質賃金、労働時間といった労働の基本的な指標について、それぞれの関係を理解しておきましょう。
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