大学入学共通テスト(公民) 過去問
令和6年度(2024年度)本試験
問11 (現代社会(第2問) 問4)
問題文
イトウさんとヤマネさんは、卒業生3名に働くことと生き方についてインタビューを行い、大学生の頃のアイデンティティに関するエピソードに興味をもった。アイデンティティは、次に示すエリクソンの定義によって説明される。後の説明文のX~Zには、後の卒業生の発言ア〜ウのいずれかの記号が入る。その組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
エリクソンの定義
アイデンティティには、個人が自分の内部に斉一性と連続性を感じられることと、自分が感じた斉一性と連続性を他者が認めてくれることの、両方の自覚がある。アイデンティティの感覚は次のように説明される。
説明文
卒業生の発言のうち、斉一性の感覚は表れているが、連続性の感覚が表れていないのは( X )の発言である。これに対し、連続性の感覚は表れているが、斉一性の感覚が表れていないのは( Y )の発言である。自分が自覚している斉一性と連続性の両方を他者が認めてくれることが表れているのは、( Z )の発言である。
ア 大学に入学したばかりの頃は、人前で発表する授業で、緊張して言いたいことを話せず、緊張しない人に変わりたいと思っていました。大学を卒業する頃には、緊張しやすいのが私なのだと理解し、緊張しないことを目標にし続ける必要はないと気付きました。この自分の特徴を踏まえて、事前に発表の準備をすることで、自分が伝えたいことを話せるようになり、この方法をずっと続けていこうと思うようになりました。
イ 大学で就職活動を始めるときに、自己分析をしました。幼い頃から心配症ですが、そのおかげで一つ一つのことに堅実に取り組むことができるのが私で、就職後もこの特徴は強みになると思えました。また、相手や場面によって自分の振る舞いを変えられる柔軟性があるのも私だと思いました。この自己分析の内容について、親友から「私もその通りだと感じているよ」と言ってもらえました。
ウ 大学生の頃、授業のグループワークで同級生と一緒にいるときの私は、自分から積極的に意見を出すというよりは、他のメンバーの意見に従い、指示をもらってサポートする役割を担うことが多かったです。一方で、所属していたダンスサークルではリーダーを務め、自らアイデアを出してイベントを企画し、チームを引っ張りました。違う役割をしている自分に違和感がなく、学生生活は充実していました。

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問題
大学入学共通テスト(公民)試験 令和6年度(2024年度)本試験 問11(現代社会(第2問) 問4) (訂正依頼・報告はこちら)
イトウさんとヤマネさんは、卒業生3名に働くことと生き方についてインタビューを行い、大学生の頃のアイデンティティに関するエピソードに興味をもった。アイデンティティは、次に示すエリクソンの定義によって説明される。後の説明文のX~Zには、後の卒業生の発言ア〜ウのいずれかの記号が入る。その組合せとして最も適当なものを、次のうちから一つ選べ。
エリクソンの定義
アイデンティティには、個人が自分の内部に斉一性と連続性を感じられることと、自分が感じた斉一性と連続性を他者が認めてくれることの、両方の自覚がある。アイデンティティの感覚は次のように説明される。
説明文
卒業生の発言のうち、斉一性の感覚は表れているが、連続性の感覚が表れていないのは( X )の発言である。これに対し、連続性の感覚は表れているが、斉一性の感覚が表れていないのは( Y )の発言である。自分が自覚している斉一性と連続性の両方を他者が認めてくれることが表れているのは、( Z )の発言である。
ア 大学に入学したばかりの頃は、人前で発表する授業で、緊張して言いたいことを話せず、緊張しない人に変わりたいと思っていました。大学を卒業する頃には、緊張しやすいのが私なのだと理解し、緊張しないことを目標にし続ける必要はないと気付きました。この自分の特徴を踏まえて、事前に発表の準備をすることで、自分が伝えたいことを話せるようになり、この方法をずっと続けていこうと思うようになりました。
イ 大学で就職活動を始めるときに、自己分析をしました。幼い頃から心配症ですが、そのおかげで一つ一つのことに堅実に取り組むことができるのが私で、就職後もこの特徴は強みになると思えました。また、相手や場面によって自分の振る舞いを変えられる柔軟性があるのも私だと思いました。この自己分析の内容について、親友から「私もその通りだと感じているよ」と言ってもらえました。
ウ 大学生の頃、授業のグループワークで同級生と一緒にいるときの私は、自分から積極的に意見を出すというよりは、他のメンバーの意見に従い、指示をもらってサポートする役割を担うことが多かったです。一方で、所属していたダンスサークルではリーダーを務め、自らアイデアを出してイベントを企画し、チームを引っ張りました。違う役割をしている自分に違和感がなく、学生生活は充実していました。

- X ― ア Y ― イ Z ― ウ
- X ― ア Y ― ウ Z ― イ
- X ― イ Y ― ア Z ― ウ
- X ― イ Y ― ウ Z ― ア
- X ― ウ Y ― ア Z ― イ
- X ― ウ Y ― イ Z ― ア
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この過去問の解説 (1件)
01
ア…Yが適当です。
人前で発表するときに緊張しやすい私のみ記されているので、
斉一性の感覚が表れているとはいえません。
「大学に入学したばかりの頃」~「大学を卒業する頃」~
「この方法をずっと続けていこう」という文章から、
連続性の感覚が表れているといえます。
イ…Zが適当です。
相手や場面によって自分の振る舞いを変えられる柔軟性があることから、
斉一性の感覚が表れているといえます。
「幼い頃」~「就職活動を始めるとき」~「就職後」という文章から、
連続性の感覚が表れているといえます。
親友の発言から、自分が自覚している斉一性と連続性の両方を
他者が認めてくれることが表れているといえます。
ウ…Xが適当です。
授業とサークルで違う役割をしていても自分に違和感がないことから、
斉一性の感覚が表れているといえます。
大学生の頃(過去)についての文章しか記されていないため、
連続性の感覚が表れているとはいえません。
不適当
X…不適当です。
Y…不適当です。
Z…不適当です。
不適当
X…不適当です。
Y…不適当です。
Z…適当です。
不適当
X…不適当です。
Y…適当です。
Z…不適当です。
不適当
X…不適当です。
Y…不適当です。
Z…不適当です。
適当
X…適当です。
Y…適当です。
Z…適当です。
不適当
X…適当です。
Y…不適当です。
Z…不適当です。
エリクソンの定義について、具体例とともに理解しておきましょう。
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