給水装置工事主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
給水装置工事法 問18

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和2年度(2020年) 給水装置工事法 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

消防法の適用を受けるスプリンクラーに関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 水道直結式スプリンクラー設備の工事は、水道法に定める給水装置工事として指定給水装置工事事業者が施工する。
  • 災害その他正当な理由によって、一時的な断水や水圧低下等により水道直結式スプリンクラー設備の性能が十分発揮されない状況が生じても水道事業者に責任がない。
  • 湿式配管による水道直結式スプリンクラー設備は、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。
  • 乾式配管による水道直結式スプリンクラー設備は、給水管の分岐から電動弁までの間の停滞水をできるだけ少なくするため、給水管分岐部と電動弁との間を短くすることが望ましい。
  • 水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、給水装置工事主任技術者が行う。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なもの」を答える問題です。

選択肢1. 水道直結式スプリンクラー設備の工事は、水道法に定める給水装置工事として指定給水装置工事事業者が施工する。

この記述は正しいです。

これは消防法の規定によるものです。なので、指定給水装置工事事業者は消防設備士の指導の下に行うものとされています。

スプリンクラー設備は人の多く集まる施設、病院、診療所、社会福祉施設、大きな倉庫や工場、などに義務付けられています。自動で火災を探知して、主に天井から大量の水をまき散らします。

通常のスプリンクラーは、消火水槽(貯水槽)を地下に設けて、そこから水を供給しています。一方、水道直結式スプリンクラーは、トイレなど日常の生活で使われている生活用水道の配管を利用しています。そのため設置コストが通常のスプリンクラーに比べて格段に安くなります。

選択肢2. 災害その他正当な理由によって、一時的な断水や水圧低下等により水道直結式スプリンクラー設備の性能が十分発揮されない状況が生じても水道事業者に責任がない。

この記述は正しいです。

水道直結式スプリンクラーを設置するときは、水道が断水のときに正常な効果が得られない旨を前もってお知らせする必要があります。

選択肢3. 湿式配管による水道直結式スプリンクラー設備は、停滞水が生じないよう日常生活において常時使用する水洗便器や台所水栓等の末端給水栓までの配管途中に設置する。

この記述は正しいです。

水道直結式スプリンクラーの湿式配管とは、末端給水栓までの配管途中にスプリンクラーを設置し、常に水道管が水で満たされた状態になっている配管方法のことです。

選択肢4. 乾式配管による水道直結式スプリンクラー設備は、給水管の分岐から電動弁までの間の停滞水をできるだけ少なくするため、給水管分岐部と電動弁との間を短くすることが望ましい。

この記述は正しいです。

乾式スプリンクラー設備は、屋外の軒下や、寒冷地で暖房のない建物など、配管の中の水が凍る可能性があるような場合に用いられる方法です。乾式スプリンクラーは、火災感知器作動時のみ、配管内に水が充填されます。給水管からスプリンクラーへ分岐する間の部分に「電動弁」という火災時に開閉して水を配管内に充填させたり、空にしたりするための弁があります。この給水管の分岐と電動弁との間に水が停滞してしまうので、ここを短くすることが望まれます。

選択肢5. 水道直結式スプリンクラー設備の設置に当たり、分岐する配水管からスプリンクラーヘッドまでの水理計算及び給水管、給水用具の選定は、給水装置工事主任技術者が行う。

この記述が「不適当なもの」です。

この記述の「給水装置工事主任技術者」が間違いで、「消防設備士」が行います。

この記述の正誤を問われる問題は、過去何度もテストになっています。把握できているだけでも、過去2015年、2017年、2019年、2020年、2022年に出題されています。

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