給水装置工事主任技術者の過去問
令和2年度(2020年)
給水装置の構造及び性能 問21

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和2年度(2020年) 給水装置の構造及び性能 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

給水装置の構造及び材質の基準に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • 最終の止水機構の流出側に設置される給水用具は、高水圧が加わらないことなどから耐圧性能基準の適用対象から除外されている。
  • パッキンを水圧で圧縮することにより水密性を確保する構造の給水用具は、耐圧性能試験により0.74メガパスカルの静水圧を1分間加えて異常が生じないこととされている。
  • 給水装置は、厚生労働大臣が定める耐圧に関する試験により1.75メガパスカルの静水圧を1分間加えたとき、水漏れ、変形、破損その他の異常を生じないこととされている。
  • 家屋の主配管は、配管の経路について構造物の下の通過を避けること等により漏水時の修理を容易に行うことができるようにしなければならない。

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この過去問の解説 (1件)

01

不適当なもの」を解答する問題です。

選択肢1. 最終の止水機構の流出側に設置される給水用具は、高水圧が加わらないことなどから耐圧性能基準の適用対象から除外されている。

この記述は正しいです。

耐圧性能基準とは、水道の水圧によって、給水装置に水漏れや破裂などが起こらないようにするために設けられた基準です。この耐圧性基準の適用対象は、原則として全ての給水管と給水用具ですが、最終の止水機構の流出側に設置される給水用具、例えば、散水用ビニルホース、シャワーヘッド、洗濯機用給水ホースなどは、適用対象から除外されています

選択肢2. パッキンを水圧で圧縮することにより水密性を確保する構造の給水用具は、耐圧性能試験により0.74メガパスカルの静水圧を1分間加えて異常が生じないこととされている。

この記述が「不適当なもの」です。

この記述の中の「0.74メガパスカル(MPa)」は間違いで、「20キロパスカル(kPa)」が正しいです。パスカル(Pa)は圧力の単位で、1MPa = 1000 kPaです。

また、この問題と同じような問題で、パッキンの部分を「Oリング等」に変えて出題されるケースもありますが、こちらも20kPaの低水圧での試験を併せて行います(1.75 MPaと、20kPaの両方を行う)。これは低水圧時に密着力が低下し、漏水が起こる可能性があるからです。ただ、Oリングをネジで締め付けるタイプのものは、低水圧の試験は行う必要がありません。

選択肢3. 給水装置は、厚生労働大臣が定める耐圧に関する試験により1.75メガパスカルの静水圧を1分間加えたとき、水漏れ、変形、破損その他の異常を生じないこととされている。

この記述は正しいです。

この1.75メガパスカル(MPa)という圧力は、現在の日本の水道使用圧力において、給水装置に加わる可能性のある最大水圧とされています。このMPaが「kPa」に変えられている出題ケースもあるので注意しましょう。

ちなみに1分間という時間設定は、これ以上試験を行っても結果がほぼ変わらず、水漏れが起こる場合は1分以内に起こる、という経験則に基づいています。

選択肢4. 家屋の主配管は、配管の経路について構造物の下の通過を避けること等により漏水時の修理を容易に行うことができるようにしなければならない。

この記述は正しいです。

家屋の主配管」とは、いわゆる建物の中で一番大きな給水管のことで、一般的には1階に設置された水道メーターと同じ大きさ(口径)の配管がこれに当たります。

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