給水装置工事主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
給水装置の構造及び性能 問26

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問題

給水装置工事主任技術者試験 令和3年度(2021年) 給水装置の構造及び性能 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

金属管の侵食に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
  • マクロセル侵食とは、埋設状態にある金属材質、土壌、乾湿、通気性、pH、溶解成分の違い等の異種環境での電池作用による侵食をいう。
  • 金属管が鉄道、変電所等に近接して埋設されている場合に、漏洩電流による電気分解作用により侵食を受ける。このとき、電流が金属管から流出する部分に侵食が起きる。
  • 通気差侵食は、土壌の空気の通りやすさの違いにより発生するものの他に、埋設深さの差、湿潤状態の差、地表の遮断物による通気差が起因して発生するものがある。
  • 地中に埋設した鋼管が部分的にコンクリートと接触している場合、アルカリ性のコンクリートに接していない部分の電位が、コンクリートと接触している部分より高くなって腐食電池が形成され、コンクリートと接触している部分が侵食される。
  • 埋設された金属管が異種金属の管や継手、ボルト等と接触していると、自然電位の低い金属と自然電位の高い金属との間に電池が形成され、自然電位の低い金属が侵食される。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は金属管の侵食に関する知識を問うものです。

それぞれの選択肢を検討してみましょう。

選択肢1. マクロセル侵食とは、埋設状態にある金属材質、土壌、乾湿、通気性、pH、溶解成分の違い等の異種環境での電池作用による侵食をいう。

- 適切な説明です。

マクロセル侵食は、異なる環境条件下での金属間の電位差によって発生する、電気化学的な侵食の一種です。

選択肢2. 金属管が鉄道、変電所等に近接して埋設されている場合に、漏洩電流による電気分解作用により侵食を受ける。このとき、電流が金属管から流出する部分に侵食が起きる。

- 正しいです。

漏洩電流による電気分解作用は、金属管の特定部分に集中して侵食を引き起こすことがあります。

選択肢3. 通気差侵食は、土壌の空気の通りやすさの違いにより発生するものの他に、埋設深さの差、湿潤状態の差、地表の遮断物による通気差が起因して発生するものがある。

- 正確な説明です。

土壌内の異なる通気性によって、金属管の特定部分が他の部分よりも早く侵食されることがあります。

選択肢4. 地中に埋設した鋼管が部分的にコンクリートと接触している場合、アルカリ性のコンクリートに接していない部分の電位が、コンクリートと接触している部分より高くなって腐食電池が形成され、コンクリートと接触している部分が侵食される。

- 不適切な記述です。

実際には、コンクリートと接触している部分はアルカリ性の環境により一定の保護を受けることがあるため、コンクリートに接していない部分が相対的に腐食しやすくなる場合があります。

選択肢5. 埋設された金属管が異種金属の管や継手、ボルト等と接触していると、自然電位の低い金属と自然電位の高い金属との間に電池が形成され、自然電位の低い金属が侵食される。

- 正しい説明です。

異種金属間の接触は、電位差による電池作用を生じさせ、結果として自然電位の低い金属の侵食を加速させることがあります。

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