給水装置工事主任技術者の過去問
令和3年度(2021年)
給水装置の概要 問44

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

給水装置工事主任技術者試験 令和3年度(2021年) 給水装置の概要 問44 (訂正依頼・報告はこちら)

給水用具に関する次の記述の(   )内に入る語句の組み合わせのうち、適当なものはどれか。

① 甲形止水栓は、止水部が落しこま構造であり、損失水頭は極めて( ア )。
② ( イ )は、弁体が弁箱又は蓋に設けられたガイドによって弁座に対し垂直に作動し、弁体の自重で閉止の位置に戻る構造の逆止弁である。
③ ( ウ )は、給水管内に負圧が生じたとき、逆止弁により逆流を防止するとともに逆止弁より二次側(流出側)の負圧部分へ自動的に空気を取り入れ、負圧を破壊する機能を持つ給水用具である。
④ ( エ )は管頂部に設置し、管内に停滞した空気を自動的に排出する機能を持つ給水用具である。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、穴埋め問題で、正しい穴埋めが出来ている選択肢を選ぶ問題です。

以下、それぞれの記述について考えていきましょう。

① 甲形止水栓は、止水部が落しこま構造であり、損失水頭は極めて( ア )。

(ア)に入る言葉は(大きい)です。

甲形止水栓」とは、「止水栓」の一つです。

落としこま構造」とは、水を止める部分(止水部)の中にあるケレップ(コマ)と呼ばれる部品を押し付けて止水する構造で、このコマの部分で水と摩擦が発生するので損失水頭は大きくなります。

② ( イ )は、弁体が弁箱又は蓋に設けられたガイドによって弁座に対し垂直に作動し、弁体の自重で閉止の位置に戻る構造の逆止弁である。

(イ)に入る言葉は(リフト式逆止弁)です。

逆止弁」とは逆流を防止するための弁で、「逆流防止弁」と呼ばれることもあります。

「リフト式逆止弁」は上記の通り、弁が上下にリフトして開閉します。

一方、もう一つの選択肢にある「スイング式逆止弁」は、弁がドアのようにスイングして開閉します。

リフト式の場合流路がS字状になってしまうのに対し、スイング式は流路が直線となるため、圧力損失は小さくなります。

③ ( ウ )は、給水管内に負圧が生じたとき、逆止弁により逆流を防止するとともに逆止弁より二次側(流出側)の負圧部分へ自動的に空気を取り入れ、負圧を破壊する機能を持つ給水用具である。

(ウ)に入る言葉は(バキュームブレーカ)で、記述の通りです。

一方選択肢にある「吸気弁」は、例えばストローを水の入ったコップに入れ、口で加える部分を指で塞ぎ、水からストローを出したとき、ストローに入っていた水はこぼれませんが、指を外すと水がストローからこぼれていきます。

この「指」のようなものが、水道管でいうところ、吸気弁です。

例えば寒冷地で使われる水抜き配管で水を抜いて凍結を防ぐような水道管では、吸気弁を取り付けることで、この水抜きをスムーズにしてくれます。

④ ( エ )は管頂部に設置し、管内に停滞した空気を自動的に排出する機能を持つ給水用具である。

(エ)に入る言葉は(空気弁)です。

弁類には、いろいろな種類がありますが、「空気弁」はその一つです。

水道管の中に滞留している空気を自動的に取り除き、水の流れを整えます。

周辺よりも土地が高い場所にある場合など、管内に空気が溜まりやすくなるため、そのような場所の管頂部に設置されています。

一方選択肢にある「玉形弁」は、バルブの一種で、流量を調整するためや、水を止めるために使用されます。

流路がS字状になっていて、弁体がそのS字の真ん中あたりに栓をする形で水の流れを調整します。

選択肢3. ア:大きい  イ:リフト式逆止弁   ウ:バキュームブレーカ  エ:空気弁

本肢が正解です。

参考になった数7