看護師の過去問
第103回
午前 問66

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問題

看護師国家試験 第103回 午前 問66 (訂正依頼・報告はこちら)

成乳と比較した初乳の特徴で正しいのはどれか。
  • ラクトアルブミンが少ない。
  • IgAの含有量が多い。
  • 粘稠度が低い。
  • 乳糖が多い。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . ラクトアルブミンが少ない。
×不正解
初乳にはラクトアルブミンと呼ばれるたんぱく質がたくさん含まれています。よって、不正解です。

2 . IgAの含有量が多い。
〇正解
IgAは免疫グロブリンの一つで、新生児の感染防止のために大きな役割があります。初乳に多いのが特徴で、成乳になるとIgAの量は少なくなります。

3 . 粘稠度が低い。
×不正解
初乳にはタンパク質が多く含まれているため、粘稠度が高くベタベタしています。よって、不正解です。

4 . 乳糖が多い。
×不正解
初乳は主に感染予防のためのたんぱく質が多いのが特徴です。そのため、乳糖は成乳に比べて量が多くありません。
成乳になると、新生児のエネルギーを供給するための乳糖や脂質の濃度が増え、母乳自体の量も増えます。よって不正解です。

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02

初乳とは、産後5-6日前後まで出る母乳のことです。母乳は徐々に成乳になります。初乳から成乳に移行する期間の母乳は「移行乳」とよびます。
初乳・成乳の役割は以下のとおりです。覚えておきましょう。
■初乳の役割・・胎児の免疫力を高める、排泄を促す
■成乳の役割・・胎児のエネルギー源となる
母乳は初乳も成乳も、主に脂肪、蛋白質、炭水化物、ミネラルで構成されています。
初乳は、ビタミン、ミネラルが多く含まれます。また「ラクトアルブミン」や「IgA」という免疫力を高める蛋白質が含まれることが特徴です。このように、初乳は、成乳に比べ蛋白質やビタミンが多いため、粘調度が高く色は濃いです。
一方、成乳は胎児のエネルギー源となり成長を促す役割があるため、エネルギー源である乳糖が多く含まれます。よって、1・3・4は不正解、2が正解となります。

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03

母乳はだんだん変化していきます。初乳にはラクトアルブミンやラクトグロブリンなどのタンパク質が多く含まれていて黄色で粘稠ですが、だんだん乳頭などの糖質が多くなって、色が薄く、白くなって一週間ほどで成乳となります。特に初乳は免疫グロブリンの分泌型IgAを多く含んでおり、感染防御に有効です。さらに、消化吸収に優れていて、胎便の排泄を促進させます。タンパク質の他にも、無機質、脂溶性ビタミン(A・E)の含有量が多いです。

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