看護師の過去問
第103回
午前 問76
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問題
看護師国家試験 第103回 午前 問76 (訂正依頼・報告はこちら)
災害派遣医療チーム〈DMAT〉の活動で最も適切なのはどれか。
- 被災地域内での傷病者の搬送を行う。
- 外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
- 長期の継続的な医療を行う。
- 被災地の復興を手助けする。
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この過去問の解説 (3件)
01
阪神・淡路大震災にて、初期医療体制の遅れが考えられ、多くの課題が浮き彫りとなり、この教訓を生かし、各行政機関、消防、警察、自衛隊と連携しながら救助活動と並行し、医師が災害現場で医療を行う必要性が認識されるようになりました。“一人でも多くの命を助けよう”と厚生労働省により、日本DMATが平成17年に発足されました。
参照元:DMAT事務局ホームページ URL:http://www.dmat.jp/
DMATとしての活動内容は、
①広域搬送拠点医療施設での医療支援(広域搬送拠点医療施設とは大規模災害の現場にできる臨時医療施設のことで、空港や広い公園などが指定されています。災害発生時には大勢の傷病者が発生するため、トリアージをして応急処置をし被災地外の病院へ搬送する必要があります。その一連の作業を行います)
②被災地域の病院での医療支援(被災地域内の病院は傷病者が集まり大混乱になります。DMAT隊員はそういった病院に入って、現地スタッフとともに混乱をしずめ、トリアージや応急医療、災害地域内外への患者搬送などの応援に当たります)
③被災地域での現場活動(災害現場だけでなく、大規模な事故現場など、実際の現場でレスキュー隊とともにトリアージや応急医療を行います)
などの活動を行います。基本的に、どの現場でもトリアージと応急医療、被災地域外への患者搬送が主な活動内容です。
1.“一人でも多くの命を助けよう”という目的のもと、傷病者を搬送します。
2.PTSDは、その出来事の後、6カ月以内に発症すると定義されています。災害発生時は、まずは助けることができる命を助ける、という目的のため、PTSDに対する支援はその後になります。
3.DMATは急性期、概ね48時間以内に活動する組織です。長期に継続的に医療を提供することを目的とはしません。
4.被災地の復興を手助けするのはDMATの活動内容ではありません。
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02
急性期に出動するチームのため、3、4のような長期的な支援はDMATの活動目的として適切ではありません。2のPTSDも急性期に発現する障害ではないため、DMATの活動目的とはなりません。
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03
主な活動内容は被災地域内での医療情報収集と伝達、負傷者のトリアージ・応急治療・搬送、災害現場でのメディカルコントロール、被災地域内の医療機関への医療支援と強化です。
1. 被災地域内での傷病者の搬送を行う。
〇正解
主な活動内容の一つなので正解です。
2 . 外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
×不正解
外傷後ストレス障害は極度のストレスを与えるような大きな出来事が起こった後に起こる精神的疾患です。発症するまでの時間は個人差がありますが長期的な支援が必要です。
DMATの活動時間は災害発生後48時間以内から72時間までが基本です。72時間が経過すると災害現場での負傷者の数も落ち着いてくるので、多くの場合DMATは撤退します。よって、PTSDのようなケースには対応ができません。よって、不正解です。
3 . 長期の継続的な医療を行う。
×不正解
選択肢2の内容にもなりますが、DMATの主な活動時間は災害発生後48時間~72時間です。よって、不正解です。
4 . 被災地の復興を手助けする。
×不正解
被災地の復興には長期的な支援が必要です。DMATは災害発生後、急性期の医療に関わる部分を支援します。よって、長期的な支援はしないので、不正解です。
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