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看護師の過去問 第103回 午前 問80

問題

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Aさん(42歳、男性、事務職)は、仕事中に居眠りをすることが多いと上司に注意されていた。Aさんの睡眠時間は7時間であり、寝つきはよいが、毎朝寝不足と頭痛を感じていた。最近、いびきがひどいと家族から指摘されて受診した。Aさんは、身長165cm、体重81kgである。
最も考えられるのはどれか。
   1 .
うつ病(depression)
   2 .
低血糖症
   3 .
もやもや病(moyamoya disease)
   4 .
ナルコレプシー(narcolepsy)
   5 .
睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)
( 看護師国家試験 第103回 午前 問80 )
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この過去問の解説 (3件)

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正解は、5の睡眠時無呼吸症候群です。

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸停止または低呼吸状態が引き起こされる病気です。原因として、肥満により上気道をふさぐことも挙げられます。無呼吸状態による体内の酸素不足から、頭痛や寝不足、仕事中の居眠りが起きていると考えられます。

1 うつ病は、気分の落ち込みや興味の減退などが長期間持続し、日常生活に支障をきたす病気です。食欲低下、倦怠感、疲労感、頭痛、意欲低下などの症状があります。Aさんの症状から、うつ病には該当しません。

2 低血糖症は、血糖値が正常の値よりも低下することにより、冷や汗、手足の震え、動悸、意識障害、けいれんなどが起きます。原因として、糖尿病の薬およびインスリン注射治療中の場合に生じます。Aさんは、糖尿病治療中ではないため、低血糖症状ではありません。

3 もやもや病は、脳の血管である内頚動脈が時間をかけて狭くなり閉塞する病気です。手足のしびれや意識障害、麻痺、言語障害、けいれんなどの症状が現れます。Aさんは、これらの症状が出現していないため、もやもや病ではありません。

4 ナルコレプシーは、過眠症のひとつです。強い眠気に襲われたり、突然眠ったり、大事な場面でも眠るのが特徴です。脳の覚醒中枢のはたらきが悪くなっているので、起き続けられずに眠り込んでしまいます。Aさんは、仕事中の居眠りは見られるが眠り続けてはいないので、ナルコレプシーには該当しません。

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1.うつ病の基本症状は、「気分が落ち込む、気が滅入る、物悲しい」といった「抑うつ気分」です。また、あらゆることへの関心や興味がなくなり、何をするにも億劫になります。知的活動能力が減退し、家事や仕事も進まなくなります。
抑うつ気分が強くなると、死にたいと考えたり(自殺念慮)、自殺を図ったりします(自殺企図)。自殺率はおよそ15%と高く、注意が必要です。さらに、「睡眠障害、全身のだるさ、食欲不振、頭痛」などといった身体症状も現れます。うつ病の原因ははっきりわかっていませんが、遺伝的要因や脳の機能的要因などが、複雑に絡み合って発症すると考えられています。
発症のきっかけとして最も多いのは、ストレスです。転勤や退職、結婚、離婚などのライフイベントや、家族との離別などがストレスとなります。
この設問の場合、「睡眠不足」「頭痛」などの症状は当てはまります。が、基本的な症状のうちの一つも書かれていません。さらに、一応7時間睡眠しているとのことです。よって正解ではないと思われます。

2.血糖値が70㎎/dl以下となると、自律神経が血糖値を上げようとする反応により症状が現れ、さらに血糖値が下がると中枢神経まで影響が出て、意識障害等の症状が出現します。
代表的な症状として冷汗、動悸、手指の震え、さらに血糖値が下がると集中困難、脱力感、眠気、めまい、疲労感などが出現します。夜間寝ている間に低血糖となっている場合、上記のような症状で覚醒したり、不穏な言動、攻撃的な言動が出たりします。さらに朝、覚醒後頭痛があったり、日中疲労感、倦怠感などで体調がすぐれない、ということがあったりします。
この設問では血糖値に関することが書かれていません。不適と考えられます。

3.もやもや病は、脳に栄養を送る太い動脈が閉塞し、不足した血液を補うように周りから細い血管が発達する病気です。この発達した血管が「もやもや」した血管の様に見えることから「もやもや病」の名前がつけられました。
もやもや病の症状として、出血による症状と虚血による症状があります。大きな息を短い時間に繰り返すと、もやもや血管が狭窄し、血流が乏しくなるため脳梗塞のような症状を起こします。繰り返す頭痛や失神発作、脱力発作、痙攣発作などが虚血による具体的な症状です。脳出血による症状は突然起こる頭痛、意識障害、麻痺などで緊急の対応が必要です。出血は、もやもやした血管の壁が弱く、あるいはそれらの血管に脹らみができ、そこから出血すると考えられています。
この設問は頭痛の症状は書かれていますが、虚血によるエピソードが書かれていない、睡眠に関する記述がないなどのため、不適と思われます。

4.ナルコレプシーとは、睡眠-覚醒障害の一つで、10~20代の若者にまれに発症します。日中耐えがたい眠気に襲われ、眠り込んでしまう睡眠発作があることで知られています。また日中に突然全身から力が抜ける情動脱力発作などが主な症状としてあります。
現在のところ、原因ははっきりわかっていません。睡眠の障害で日中居眠りがあることが書かれていますが、脱力発作などが書かれていません。年齢も40代のため不適であると思われます。

5.睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中の無呼吸や低呼吸によって起こります。原因は、睡眠中の筋肉の弛緩により上気道が閉塞されるためです。大きないびきが特徴で、睡眠時間はたっぷりあっても睡眠自体が十分でないため、日中に眠気が集中力低下が起こりやすいです。肥満や首が短く、太い体型の人に多いでしょう。
Aさんは大きないびきがあり、身長・体重からBMI29.8と肥満にあります。睡眠時無呼吸症候群の特徴に当てはまります。

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大きないびきと肥満(身長165cm、体重81kg)、睡眠不足という情報から、睡眠時無呼吸症候群に特徴的な無呼吸が発現していると考えられます。無呼吸とは、10秒以上の気流停止(気道の空気の流れが止まった状態)のことで、この無呼吸が一晩に30回以上、若しくは1時間あたり5回以上起こることで、睡眠時無呼吸症候群と定義されます。肥満などが原因で首・喉周りの脂肪沈着がおこり、喉・上気道の狭窄がおこるため、無呼吸となりますので、肥満の人が多いです。

以下、他の選択肢が不正解である理由です。↓
1 うつ病では、セロトニンの分泌低下によって、不眠がみられます。中途覚醒・早朝覚醒、入眠障害があり、眠りたくても眠れない、という状態になります。このような睡眠不足によって、Aさんに居眠りが生じている可能性もありますが、Aさんは寝つきもよく7時間眠れているため、うつ病による睡眠障害ではないと考えられます。
2 不眠が血糖値を上げ、糖尿病になるリスクを高めることは言われていますが、糖尿病で睡眠障害となることは明らかではありません。また、低血糖の場合は、意識障害が発現します。居眠りのレベルではありません。2は不正解です。
3 もやもや病は、脳の血流が低下することで発生すると言われています。記憶力の低下、頭痛、失神発作などが発生しますが、Aさんにはそのような症状は見られていません。居眠りだけでは失神発作とも読み取れません。3は不正解です。
4 ナルコレプシーでは、緊張感を要する場面であっても突然眠ってしまうという睡眠発作が生じます。他から見れば居眠りしているともみられます。しかし、この設問だけでばナルコレプシーと判断できるだけの他情報がありません。例えば「情動性脱力発作」や入眠時の「睡眠麻痺」「入眠時幻覚」など、特徴的な発現の記述がないためです。最も考えられる、という条件を考慮すると、やはり5の睡眠時無呼吸症候群が正解です。

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