看護師の過去問
第103回
午前 問93

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問題

看護師国家試験 第103回 午前 問93 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(25歳、男性、飲食店店員)は、2日前から感冒様症状があり、夜眠ろうとして横になるが息苦しくて眠れず、歩行や会話も困難となり、夜間にAさんの家族に伴われて救急外来を受診した。Aさんは地元の野球チームに所属し、休日には練習に参加しており、最近は残業が多く疲れていた。診察の結果、Aさんは気管支喘息発作(bronchial asthma)と診断され、気管支拡張薬、副腎皮質ステロイドによる治療と、フェイスマスクによる酸素投与が行われたが、改善がみられず入院した。

非侵襲的陽圧換気開始後、Aさんの呼吸状態は改善した。酸素投与も中止となり、歩行時の呼吸状態の悪化を認めないため、近日中に退院する予定である。
退院時のAさんへの指導として最も適切なのはどれか。
  • 「食事の制限はありません」
  • 「お酒は飲んでも大丈夫です」
  • 「野球はやめた方がよいでしょう」
  • 「ストレスをためないようにしてください」

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は、4です。

1 体重の増加により、気道の壁が厚くなって気道が狭くなります。そのため、喘息発作が起きやすくなります。体重増加を気をつけた、食事摂取が必要です。

2 お酒の影響で、気管支の粘膜にむくみが生じ、喘息の症状が出る場合があります。お酒は、控えたほうが良いです。

3 運動は、気道の炎症をコントロールする有効な治療法です。無理のない程度に行いましょう。

4 過度のストレスは、喘息発作を引き起こす原因となります。ストレスは、発散したほうが良いです。

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02

気管支喘息患者の非発作時の看護として、発作の引き金となるハウスダストや花粉、ペットなどアレルゲン、たばこなどの化学汚染物質の除去を行います。風邪なども気管支喘息の引き金になりかねませんので、体調管理を行う必要があります。
1.太りすぎることで気管が圧迫されやすいなどの影響があるため、肥満を防止する必要があります。食事制限が必要でしょう。
2.体内にアルコールが摂取されると、酵素の働きでアセトアルデヒドという成分に変化します。アセトアルデヒドも酵素で分解されますが、分解されずに体内に残されると、細胞からヒスタミンの分泌を促す作用があり、このヒスタミンは気道を閉塞させてしまう作用があるため、発作につながる可能性があります。日本人はアセトアルデヒドを分泌する酵素が少ないのではないか、と言われているため、飲酒を控えるよう指導する必要があります。
3.適度な運動療法も、積極的に心身の活動性を向上させる目的で重要です。無理をしない範囲で野球は続けても良いでしょう。
4.過労やストレスは、喘息の大きな誘因となるので、疲れたときはあまり無理をせず、十分な休養と睡眠をしっかりとることを心掛ける必要があります。

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03

1 喘息を発現させるようなアレルギー物質の摂取は控える必要があります。食事の制限は必要です。1は不正解です。
2 アルコール摂取により、血管が拡張します。気管支でも、血管透過性が亢進するため、気道を狭窄し発作を誘発してしまいます。アルコール摂取は禁止してください。2は不正解です。
3 呼吸が乱れるような激しい運動を行うことで、発作が生じることがあります。冷気や乾燥した空気を外気から吸い込むことも発作の誘発要因となるため、気をつけるべきすが、それを理解し運動を行うことに問題はないため、野球を禁止するまでの指導は必要ないと考えられます。3は不正解です。
4 ストレスや疲労など、精神的疲労によって心拍数が上昇し、過喚起発作が誘発されることがあります。ストレスをためない生活を勧めることが必要です。4が正解です。

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