看護師の過去問
第103回
午前 問112

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問題

看護師国家試験 第103回 午前 問112 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(35歳、女性)は、右肋骨の骨折で2日前に整形外科病棟に入院した。上半身に多数の内出血のあとがあり、受け持ち看護師がAさんに話を聞いた。Aさんは、夫は機嫌が悪いと暴力を振るい、時には投げ飛ばすこともあり、今回も夫に殴られて骨折したと話した。Aさんは、毎日面会に来る夫に非常におびえており「今話したことは夫には絶対に言わないでほしい。骨折の処置だけしてください」と言う。Aさんは専業主婦で夫と2人で暮らしており、近くに親類や知り合いはいない。

受け持ち看護師の対応で適切なのはどれか。
  • 夫にも事情を確認する。
  • 夫の暴力について今後は話題にしない。
  • Aさんから夫に暴力をやめるように伝えることを勧める。
  • 病院から警察に通報する必要があることをAさんに伝える。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.×
 夫からの身体的暴力DVを受けている事例です。安易に医療者が事情を聞きだすことは危険です。

2.×
 Aさんの安全を確保し、安心して話ができる状態になってから、きちんと今後の話をする必要があります。

3.×
 身体的DVを受けている人が、やめてほしいと伝え、DVが終わるほど簡単な話しではありません。第3者が介入する必要があります。

4.○
 DV防止法により、医師または医療機関は、配偶者からの暴力を受けた者を発見した時は、配偶者暴力相談支援センター又は警察官に通報すること、またはその利用についての情報提供をする必要があります。

参考になった数1

02

1. ✖
Aさんの骨折の原因が夫であるとの訴えから、DVをうけていると考えらえます。DVは場合により、命に係わる危険を伴う問題です。よって、Aさんの許可なく夫に事情を確認するのは誤りです。

2. ✖
AさんはDVを受けていると考えられるので、配偶者暴力相談支援センターや警察官に通報するよう促すか、代わりに通報してよいかと働きかける必要があります。

3. ✖
見舞いに来る夫に非常におびえているAさんが、自分で夫に暴力をやめるように伝える事ができるとは考えにくいです。
DVは第三者の介入なく、解決することは困難です。

4. 〇
配偶者暴力防止法では、医療従事者は患者のケガなどが配偶者から受けた暴力であると気づいた時、配偶者暴力相談支援センターや警察官に通報するよう促すか、本人の了承が取れれば、代わりに通報することができます。

参考になった数0

03

DVが疑われる設問です。

1.に関してですが、夫に事情を確認するとAさんとの信頼関係が損なわれてしまうことが考えられるため適切ではないと判断します。

2.の話題にしないことは今後エスカレートすること、生命の危機に及ぶことも考えられるため適切ではないと判断します。

3.Aさんの反応から夫に対して止めるように働きかけることで更なる被害が予測されるため適切ではありません。

4.DV防止法に基づき対応を行わなければならないため適切。

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