看護師の過去問
第103回
午後 問188

1．〇
　解離とは受け入れることができない感情や状況、出来事などを無意識に自分から切り離すことで、Aさんの場合も事故についての記憶や感情を無意識に切り離してしまっている状態と言えます。
2．×
　昇華とは、苦痛な感情や欲求などを社会的に価値のあることに向けることであり、Aさんの場合は当てはまりません。
3．×
　合理化とは、自分の欲求などについて都合の良い理由をつけて正当化することであり、この場合は当てはまりません。
4．×
　反動形成とは、受け入れがたい・認めがたい欲求や感情を隠す為に、正反対の感情や行動で対処することで、この場合は当てはまりません。

正解は１です。

心理的な危機に遭遇したとき、自らの心を守るために起こる無意識的な心理反応のことを防衛機制といいます。

１．正解。解離は受け入れがたい感情を記憶や意識、思考から切り離すことです。

２．誤り。昇華は受け入れがたい感情やエネルギーを社会的に認められたものへ転換させることです。

３．誤り。合理化は本来の感情や動機を隠し、もっともらしい意味付けを行うことでショックを軽減させたり、自らを正当化することです。

４．誤り。反動形成は受け入れがたい感情を反対の態度として表出することです。

検査の結果、軽度の外傷以外に身体的な異常や記憶の障害はないことから、防衛機制が働いていると考えられます。

1 . 解離→自分に起こった出来事や体験そのもの、あるいはそれに関する感情などを無意識に自分から切り離すことをいいます。Aさんは、この状態にあります。

2 . 昇華→満たされない欲求を他の価値のある欲求へと置き換えることで解消しようとすることをいいます。

3 . 合理化→満たされない欲求に都合のいい言い訳をして、自分の行為を正当化することをいいます。

4 . 反動形成→抑圧された感情と正反対の行動に出ることをいいます。