看護師の過去問
第104回
午前 問46
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問題
看護師国家試験 第104回 午前 問46 (訂正依頼・報告はこちら)
日本の最近10年の成人を取り巻く社会状況で正しいのはどれか。
- 生産年齢人口の占める割合の増加
- 単独世帯の占める割合の増加
- 非正規雇用者の比率の低下
- 平均初婚年齢の低下
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この過去問の解説 (3件)
01
1. 生産年齢人口の占める割合は減っています。生産年齢人口とは15歳以上65歳未満を指します。
3. 非正規雇用者の比率は増加しています。非正規雇用者とはパート、アルバイト、契約社員などの正規雇用以外の雇用形態を指します。
4. 平均初婚年齢は増加しています。
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02
第104回は2014年度実施の試験のため、「最近10年」の示す範囲を平成17年〜平成27年と仮定した上での解説とします。
普段の参考資料としては長期に渡る資料が必要となるため、自治体の図書館で「国民衛生の動向」の有無について問い合わせてみる方法もありますが、最近では政府、あるいは政府に協力する法人や協会等がインターネット上で統計情報を公開していることもあります。
普段から参考にし、サイト内での検索のコツなどど覚えておいて損はないでしょう。
厚生労働省-厚生労働統計一覧
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/
総務省統計局
http://www.stat.go.jp/index.html
一般財団法人 厚生労働統計協会-情報提供ページ
http://www.hws-kyokai.or.jp/information.html
1:×
生産年齢人口とは、全体の年齢別人口のうち15歳〜65歳という、労働力の中心となる年代の合計のことです。
反対に、15歳未満の年少人口と65歳以上の老年人口をを合わせて扶養人口と呼びます。
厚生労働省や総務省の統計を見るに、生産年齢人口は1995年を頂点とし、それから徐々にではありますが”減少”の一途をたどっています。
年少人口を踏まえた2020以降の予測を見ても減るばかりであり、労働力の低下が問題視されています。
<参照>
我が国の人口の推移(図表1-1-1-1)-総務省
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h28/html/nc111110.html
日本の人口の推移-厚生労働省統計
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/suii2014.pdf
2:○
単独世帯とはいわゆる1人暮らしのことを指し、世帯主のみの世帯、世帯人員が1名の世帯のことです。
5年毎に行われる総務省の国税調査内で統計が取られており、その際の基準については「会社などの独身寮や間借り・下宿屋などの単身者も含みますが、寮・寄宿舎の学生・生徒や自衛隊の営舎内居住者などは、施設等の世帯としており含まれていません」とあります。
具体的には平成27年度の単独世帯数は一般世帯の34.6%を占めており、平成22年と比べると”9.7%増”となっています。
<参照>
総世帯数,一般世帯数及び施設等の世帯数の推移-全国(平成 12 年~27 年)P5 表Ⅰ-1(PDF)-総務省統計局
http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2015/kekka/kihon3/pdf/gaiyou.pdf
3:×
非正規雇用とは、臨時社員、派遣社員、契約社員、パートタイマー、アルバイト等を含む比較的短期間に限定して雇用契約を結ぶ雇用形態を指します。
非正規雇用者の割合は平成6年以降緩やかに"増加"しており、その割合は平成27年度時点で雇用者全体(役員を除く)の37.5%を占めています。
「非正規雇用」の現状と課題(PDF)-厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11650000-Shokugyouanteikyokuhakenyukiroudoutaisakubu/0000120286.pdf
4:×
平均初婚年齢は男女ともに上がる一方であり、その上婚姻数も平成21年以降減少し続けてきています。
平成23年の平均初婚年齢は、夫30.7歳、妻29.0歳であり、夫と妻、ともに前年より0.2歳"上昇"しています。
参照
平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況:結果の概要
(表10-1 平均初婚年齢の年次推移)-厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai11/kekka04.html
平成 26 年人口動態統計月報年計(概数)の概況(PDF)-厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai14/dl/gaikyou26.pdf
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03
常に最新の傾向を頭に入れておきましょう。
厚生労働省の国民生活基礎調査や人口動態調査結果、総務省の人口統計、労働力調査結果などを参考にするとよいでしょう。
少子高齢化に伴い、生産年齢人口は減少の一途をたどっているのは周知の事実です。参考までに数字を挙げると平成17年では65.8%だったのが、平成26年には61.3%となっています。この傾向は今後も長期的に続くことでしょう。
単独世帯は平成16年には全体の20.9%であったのに対して、平成27年には26.3%まで増加してます。
非正規雇用労働者は平成6年以降緩やかに増加しており、平成17年では32%であったのが、平成27年には37.5%に増加しています。
平均初婚年齢も年々上がっており、平成15年に夫29.4歳、妻27.6歳であったのが、平成27年には夫31.1歳、妻29.4歳となっています。
よって正解は2 . 単独世帯の占める割合の増加 となります。
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