正解は 3 です
1:×
検査中は常にエビのような体を丸めた姿勢をとる必要があり、腹部が圧迫されます。加えて脊髄造影に限った話ではなく、造影検査の一般的な注意点として、造影剤の副作用である嘔気・嘔吐の危険性を伴うため、検査前には食事制限を行います。
2:×
脊髄は脊柱の中で硬膜、及びクモ膜に包まれて保護されています。
その脊髄とクモ膜の”間”の髄液で満たされている場所はクモ膜下腔といい、脊髄クモ膜下麻酔の際に使用される場所です。
造影検査は薬液が入れば、効果を発揮する麻酔とは違い、髄液の流れに造影剤を乗せる必要があるため、髄液がある場所に造影剤を注入しなければ、意味がありません。
そのため、空洞である硬膜外腔ではなく、髄液で満たされたクモ膜下腔に穿刺する必要があります。
3:○
検査中および検査後、造影剤が排出される前に水平仰臥位の姿勢をとると、造影剤が髄液の流れに乗って頭蓋内に流れ込み、けいれん発作を引き起こす危険性があるため、検査後は最低でも30分程度は頭部を挙上した状態で、安静を保つことが必要となります。
また、他の造影検査と同じようにできる限り迅速な造影剤の排出を促すために飲水を促します。
トイレ歩行の際は、麻酔が残っている可能性もあるため、車椅子や歩行介助を行う可能性もあります。
4:×
選択肢3の解説の通り、検査後だけでなく検査中も水平仰臥位をとると、頭蓋内に造影剤が流入し、けいれん発作を引き起こす危険性が高まるため、この選択肢は誤りです。