看護師の過去問
第104回
午後 問145

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問題

看護師国家試験 第104回 午後 問145 (訂正依頼・報告はこちら)

直流除細動器の使用目的はどれか。
  • 呼吸の促進
  • 血圧の降下
  • 不整脈(arrhythmia)の治療
  • 意識レベルの評価

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 3 です


心臓は、右房の上部に存在する洞結節から発生する興奮(電気信号)が伝達されていくことによって伸展と収縮を繰り返し、そのリズムが規則正しく刻まれることで効果的な拍動として血液を心臓から全身へ送り出したり全身から心臓へ戻したりします。

この本来一定方向である電気信号の流れが狂うと、効果的に行われていた血液の流れが逆流したり滞ったりして心臓のポンプ機能が損なわれ、一気に体内の血流の流れが狂います。これを一般的に病的な不整脈と呼びます。

その中でももっとも危険な不整脈を「心室細動」と呼びますが、これは全身から血液を戻す役割の”右心室”および血液を全身に送り出す役割の”左心室”という心臓の中でも機能的にも容量的に大部分をを占めるふたつが心臓内の様々な部分から発生した電気刺激全てに反応し、ひくひくと痙攣したように細かく動き (これを「細動 さいどう」と呼びます)中に入っている血液がほぼ動かなくなってしまった状態のことで、一刻も早く治療する必要があります。

直流除細動器とは、AEDのようなパッドではなく鉄の板から流れる直流電流によって心臓にショックを与えることで心臓を正しい拍動へ戻す治療を行うための機器です。


1:×
上記の説明の通り、直流除細動器は心臓へショックを与えて元に戻す役割をもつ機器のため、呼吸器に作用することはありません。
よって使用目的は呼吸の促進ではありません。


2:×
直流除細動器は心臓に働きかけ血液の流れを復活させますが、それは酸素運搬の動力としての血流を再開させることであり、血圧が下降した原因を除去するためといった説明は成り立ちません。
よってこの選択肢も厳密に判断すると不適切です。


3:◯
上記の説明の通り、直流除細動器は致死的な不整脈である心室細動にすぐ適応される治療法です。


4:×
意識レベルの評価と直流除細動器は全く関連性がありません。
意識レベルの評価にはJCS(ジャパン・コーマ・スケール/3-3-9度方式)やGCS(グラスゴー・コーマ・スケール)が使用されます。


<参考>
除細動器と心臓ペースメーカのきほん: 除細動器(DC)とAED - 九州大学附属図書館
https://guides.lib.kyushu-u.ac.jp/c.php?g=775075&p=5560192

心臓の拍動のメカニズム - トーアエイヨー 医療関係者向け情報
https://med.toaeiyo.co.jp/contents/arrhythmia-seminar/sample/mechanism-sample.html

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02

除細動器の狙いは、致死的不整脈である心室頻拍と心室細動の治療です。

波形についても、併せて覚えておくといいですね。

回答は3.です。

参考になった数1

03

正解は「3」です。
直流除細動器について理解しておくことがポイントです。

直流除細動器とは、細動を起こした心臓に電気ショックを与えることによって正常な律動に戻すための医療機器です。

1 . ×
直流除細動器の使用目的は、呼吸の促進ではありません。
2 . ×
直流除細動器の使用目的は、血圧の降下ではありません。

3 . 〇
直流除細動器は、不整脈(arrhythmia)の治療に用いられます。

4 . ×
直流除細動器の使用目的は、意識レベルの評価ではありません。

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