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看護師の過去問 第104回 午後 問220

問題

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次の文を読み、問いに答えよ。

Aちゃん(生後4か月、女児)は、4、5日前から鼻汁と咳嗽とが出現し、今朝から38.0〜39.0℃の発熱があり水分摂取が困難になったため受診した。検査の結果、RSウイルス抗原陽性で急性細気管支炎(acute bronchiolitis)と診断され入院した。入院時、口唇色と顔色はやや不良、呼吸数60/分、心拍数150/分、血圧90/52mmHgで、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%であった。血液検査データは、赤血球480万/nL、Hb12.8g/dL、Ht39%、白血球12,000/nL、CRP5.5mg/dL。動脈血液ガス分析は、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉45Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉58Torrであった。胸部エックス線撮影で肺野に異常陰影は認められない。

Aちゃんは点滴静脈内注射が開始された。処置中、Aちゃんは嗄声で啼泣したが流涙はなく、激しく抵抗することもなかった。処置後に病室に戻ったが、皮膚の弾性が低下しており活気がない。
看護師がAちゃんの呼吸状態と併せて観察する項目で優先度が高いのはどれか。
   1 .
哺乳力
   2 .
排尿の有無
   3 .
排便の有無
   4 .
瞳孔の大きさ
   5 .
眼瞼結膜の色調
( 看護師国家試験 第104回 午後 問220 )
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この過去問の解説 (3件)

1
ここで判断できることは、涙を流すこともできず、元気がなく、肌の弾力がないことに注目し、脱水が起きていることを予測します。
1.✖
静脈内点滴が行われているので必要な力ではありますが、現時点では必要度が低いです。
2.〇
流涙がないこと、活気がないこと、解熱情報がないことでまだ発熱中と考える、皮膚の弾力がないことから脱水が起きていると考えられます。
よって、静脈内注射で入る量と尿で排出される量を観察することで、体にどれだけの水分が残っているかを判断できます。
3.✖
排便に含まれる水分量も大切ですが、排尿量より優先度は低いです。その理由は、排便に含まれる水分量は多くないからです。
4.✖
瞳孔の観察は、脳に異常がある場合です。
5.✖
貧血が疑われている場合に観察する項目で、A
ちゃんは貧血ではないため、必要ではありません。
よって正解は2です。

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0
正解は 2 です


1:×
現在は39℃の発熱があり、これが落ち着くまでは授乳は見送られる可能性が高いため、哺乳力の観察の優先度は高くありません。


2:○
設問中にも水分摂取が難しいため、点滴投与が開始され、皮膚の弾性が低下しているとあります。
皮膚の弾性の低下は乳幼児の脱水を表す象徴的な症状のため、水分量の IN/OUT の観察が現時点で最も優先されます。


3:×
授乳が見送られている状態であり、症状も消化器ではなく呼吸器の炎症と診断が確定しているため、排便よりも排尿量の観察を優先する必要があります。

4:×
今回の症状は呼吸器系の炎症のみで、髄膜炎等の脳神経の炎症ではないため、瞳孔の観察の優先度は高くありません。


5:×
眼瞼結膜の観察をすべきなのは黄疸や貧血が現れる可能性のある疾病の時であり、急性細気管支炎ではその危険性は少ないため、優先度は低いです。

0
正解は2です。

Aちゃんの状態からは脱水症状が出現していると判断できます。どの項目も観察が必要ですが、脱水症状であることを念頭に考えます。

1(✕)観察の必要はありますが、点滴も始まっているため優先度は高くないと考えます。

2(〇)脱水症状の場合、尿量の観察が優先度が高くなります。点滴も行っているため、水分出納の観察が必要です。また、尿の性状観察も重要となります。

3(✕)排便の性状観察を行います。

4(✕)この時点では優先度は高くありません。

5(✕)血色をみて、貧血の有無を観察します。


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