看護師の過去問
第105回
午前 問65
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問題
看護師国家試験 第105回 午前 問65 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(75歳、男性)は、2型糖尿病(type 2 diabetes mellitus)で超速効型インスリンによる治療を行っている。
災害に備えてAさんに指導する必要があるのはどれか。
災害に備えてAさんに指導する必要があるのはどれか。
- 開封したインスリンは1年間使用できる。
- 使用しているインスリンの名称を正確に覚える。
- 消毒薬の入手が難しい場合は消毒せずに注射してもよい。
- 平常時と同じように非常時もインスリン注射は食前に行う。
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この過去問の解説 (3件)
01
…インスリンの種類によって多少の差はありますが、概ねインスリンは開封後4週から8週で使い切ることが推奨されています。
○2 .使用しているインスリンの名称を正確に覚える
…インスリンには、超速効型、即効型、持効型溶解など種類が多くあり、その患者によって使用している内容が違います。
東日本大震災の際、インスリンそのものやお薬手帳が流されてしまい、困った方が大勢いました。
製薬会社も違うので、自分が使っているインスリンの名称は正確に覚えてもらいましょう。
○3 .消毒薬の入手が難しい場合は消毒せずに注射してもよい
…日本では注射の際に注射部位を消毒することが推奨されていますが、外国では不要と考え、行われていない地域もあります。
インスリンの針を穿刺した際に皮膚に生じる穴は非常に小さく、そこが感染源となり、何か支障が生じる可能性は高血糖で身体に生じるリスクよりはるかに少ないです。
×4 .平常時と同じように非常時もインスリン注射は食前に行う
…災害時は平常時と同量同カロリーの食糧が手に入るとは限りません。
食糧不足で食事回数と量が制限された場合、平常時と同様に食前注射では低血糖を起こす可能性があります。
他にも災害にて極度のストレスを感じた場合、食欲が低下する可能性があります。
正解をあえて2つにしました。
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02
3. 消毒薬の入手が難しい場合は消毒せずに注射してもよい。
1. →インスリンは種類にもよりますが、開封後4〜6週間以内が使用期限となっています。
2. →かかりつけ医や薬局に行くことが出来ない状況もありますので、インスリンの種類(薬品名)や量を口頭で説明できるようにしておくことが大切です。また、メモを作っておくことも有効です。
3. →災害時は、消毒できなくてもインスリンを打つことは可能です。可能な限り、手を洗う・拭くなど行うことを説明します。
4. →災害時、2型糖尿病の場合は食事を必ずしも取れる状況でなかったり、重労働であったりして、低血糖を起こしやすくなります。そのため、食事量に応じたインスリン投与量に調整する必要があります。
尚、1型糖尿病の場合は食事を取れなくてもインスリンを打つ必要があります。
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03
1.誤り。インスリンは開封後は常温で保存可能です。種類にもよりますが、4〜6週間以内が使用期限となっています。
2.正解。インスリン製剤は超速効型、速効型、持効型など発現時間や作用時間によって種類が異なり、症状や生活スタイルに応じて処方されるインスリンが個別に異なります。非常時にかかりつけ以外の医療機関を受診した場合にも、現場の医師に製剤名を正確に伝えられるようにする必要があります。
3.正解。消毒薬の入手が難しい場合には消毒せずに注射しても構わないと指導します。現場においては注射をしない事でおこる高血糖のリスクの方が大きいと考えます。
4.誤り。非常時は平常時と同じように食事を取ることができるとは限りません。食事の摂取状況に応じた量を投与する必要があるため、平常時と同様に注射するという指導は誤りです。
※この設問に関しては複数の選択肢が正解とされています。
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