看護師の過去問
第105回
午後 問225

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問題

看護師国家試験 第105回 午後 問225 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(28歳、女性、会社員)は、結婚後1年で夫と2人で暮らしている。仕事上の役割も増えている。次回月経予定日を2週過ぎても月経がみられないため、勤務先近くの産婦人科クリニックを受診した。月経周期は28日型で、最終月経は3月2日から4日間であった。診察の結果、妊娠と診断された。

Aさんの次回の受診は4週後になった。Aさんは「数日前から朝起きたときやおなかがすいたときに吐き気がします。次の受診までに私の体にどのような変化が起こるのでしょうか」と話した。
看護師のAさんに対する説明で最も適切なのはどれか。
  • 「体がかゆくなります」
  • 「おりものが多くなります」
  • 「仰向けで寝ていると気分が悪くなります」
  • 「下肢にけいれんが起こりやすくなります」

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この過去問の解説 (3件)

01

Aさんは、数日前より空腹時に嘔気の症状があると話しています。空腹時に嘔気が出現するのは、つわりの症状です。つわりは、妊娠初期に発生します。Aさんは現在、妊娠初期にある為、次回受診までに他の妊娠初期の生理的変化が出現すると考えられます。

◎妊娠初期(4週~15週):つわり、便秘、眠気等
◎妊娠中期(16週~27週):腰痛、膀胱炎、頻尿等
◎妊娠後期(28週~39週:胃痛や胸やけ、息切れ等

1 . ×「体がかゆくなります」
→妊娠によって末梢血管の拡張が起こり、血流が増大する為に、皮膚から水分の蒸発が生じやすくなることで、乾燥による掻痒感が生じます。妊娠中期
に生じる症状です。

2 . ○「おりものが多くなります」
→おりものは女性ホルモン増大に伴い、増加します。おりもの増大により、子宮や膣の自浄作用を高めます。妊娠初期に起こる症状です。

3 .× 「仰向けで寝ていると気分が悪くなります」
→妊娠後期に起こる症状です。子宮増大に伴い、仰臥位で寝ることで下大静脈が圧迫される為、血圧が下がるので、気分不快が生じます。シムス位等の楽な姿勢をとるようにします。

4 . ×「下肢にけいれんが起こりやすくなります」
→けいれんは妊娠後期の症状です。カルシウム不足や疲労、子宮増大による下肢の循環血液量の低下等で生じます。

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02

正解:2
Aさんは現在、妊娠初期(妊娠4週~15週)にあたります。妊娠初期にはつわりや眠気、イライラ、便秘、腹痛など様々な症状が現れます。おりものの量が増えるのも、妊娠初期の症状です。

皮膚の掻痒感は妊娠中期、仰臥位で寝ると気分が悪くなるのは妊娠後期、下肢のけいれんも妊娠後期に起きやすい症状です。

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03

正解は2です。
Aさんは妊娠初期であり、吐き気など現在つわり症状が発現していると考えられます。
妊娠初期は卵胞ホルモンのエストロゲンの分泌量が増えるため、おりものの量も増加し、胎児を細菌などから守ります。

1.皮膚の掻痒感:妊娠中期に多いマイナートラブルです。
3.仰臥位低血圧症候群:仰臥位により子宮が下大静脈を圧迫し、血流が低下することにより、低血圧を引き起こすため、気分が悪くなります。妊娠後期に多いマイナートラブルです。
4.こむらがえり:電解質(カルシウム・マグネシウム)の不足、子宮の増大による下半身の血流悪化、運動不足が原因で起こる、妊娠後期に多いマイナートラブルです。

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