看護師の過去問
第105回
午後 問229

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問題

看護師国家試験 第105回 午後 問229 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文を読み、問いに答えよ。

Aさん(19歳、男性、大学生)は、実家近くのアパートに1人で暮らしている。ある日、線路沿いの道を裸足で歩きながら険しい表情でカッターナイフを振り回し、ぶつぶつと独り言を言い続けていたことから警察に保護された。Aさんは、警察から連絡を受けた両親とともに精神科病院を受診したが「自分は命を狙われている」、「この人たちは自分の親じゃない」と言い、医療者に対しても拒否的な態度をとっている。診察の結果、Aさんは統合失調症(schizophrenia)と診断された。Aさんの頭髪は乱れ、食事や睡眠がとれていない様子であったため、そのまま医療保護入院をすることになった。

入院当日にAさんの両親から情報収集する内容として、優先度が高いのはどれか。
  • Aさんの大学の出席状況
  • 両親がAさんと同居する可能性
  • Aさんの子ども時代の両親の育て方
  • Aさんの入院に対する両親の受け止め方

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . ×Aさんの大学の出席状況
→入院時、Aさんは食事や睡眠もとれていない状況であった為、出席状況の確認でAさんの状況を知る事は今後大切であるが、入院当日に確認する情報としては優先度は低いです。

2 .× 両親がAさんと同居する可能性
→今後、治療が進み、Aさんが退院する場合に必要となってくる情報ですが、入院当日として確認するものとしては優先度が低いです。

3 . ×Aさんの子ども時代の両親の育て方
→統合失調症の発症の原因は明確になっていませんが、遺伝、ストレスや養育環境等が疾患の発症の要因にもなると考えられている為、Aさんの子供時代の環境を確認する事は大切ですが、入院当日として確認する情報としては優先度は低いです。

4 .○ Aさんの入院に対する両親の受け止め方
→Aさんは統合失調症によって、入院した現段階では本人からの今後の治療等の同意を得にくいと言え、治療に対して家族の同意が必要と考えられます。
その為、入院後に家族の協力等を得られるかどうかを把握する上でも、Aさんの入院に対する両親の受け止め方は確認すべきです。

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02

正解:4
入院し、治療するにあたって、Aさんとその両親の協力が必要不可欠となります。まずは、両親がAさんの入院に対してどう考えているのかを知る必要があります。

Aさんの大学の出席情報や同居する可能性、育て方などは後々必要となる情報なので、入院当日に優先的に聞く情報ではありません。

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03

正解は4です。
今後、両親を含めた家族はAさんと一緒に統合失調症に立ち向かっていかなければなりませんが、拒否的な発言もみられているため、入院時ではAさんの現状や病気に対する受け止め方は最も重要な情報と考えられます。

1.Aさんの大学の出席状況:統合失調症の発症時期やきっかけを知る上では必要な情報かもしれませんが、入院時に優先度の高い情報ではありません。
2.両親がAさんと同居する可能性:治療が進み、退院後の生活を考える際に必要となる情報であり、入院時に収集する情報としては優先度は低いです。
3.Aさんの子ども時代の両親の育て方:両親の育て方のせいで、統合失調症を発症することはないため、入院時に優先度の高い情報とはいえません。

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