看護師の過去問
第106回
午前 問10

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問10 (訂正依頼・報告はこちら)

ヒューマンエラーによる医療事故を防止するための対策で最も適切なのはどれか。
  • 性格検査の実施
  • 事故発生時の罰則の規定
  • 注意力強化のための訓練の実施
  • 操作を誤りにくい医療機器の導入

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この過去問の解説 (3件)

01

医療事故はほとんど人間によるものです。人間は絶対ミスをする生き物です。それを確実になくすことはとても難しいので、人間をどうにか変えることより、周りの環境を変えることが対策です。


1 . 性格検査の実施は✖
実施してもいいが、医療ミスをなくすための直接的な対応ではありません。


2 . 事故発生時の罰則の規定は✖
医療ミスをなくすために、起きたミスを罰則したところで問題は解決しません。どうしたらミスが起きなかったかを考えることが重要です。


3 . 注意力強化のための訓練の実施は✖
注意力はその時の環境や体調により大きく変化してしまうため、訓練をしたところで強化されるものではありません。


4 . 操作を誤りにくい医療機器の導入は〇
ミスが起きないために適した対応です。

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02

正解:4
ヒューマンエラーとは「意図しない結果を生じる人間の行為」のことです。ヒューマンエラーを明確に説明する事はとても難しいと言われています。
このことから考えると、性格検査の実施や事故発生時の罰則の規定、 注意力強化のための訓練の実施はヒューマンエラーの直接的な解決には結び付きません。
ヒューマンエラーによるミスを防ぐには、操作を誤りにくい医療機器の導入するなどのミスを誘発するものに対する対応が必要になります。

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03

正解は4です。

組織的・体系的な医療安全対策のひとつとして、事故を起こしにくい環境の整備があげられます。医療機器については、人間の行動特性を考慮した製品改良の促進が重要です。
医療機器のインシデント報告のうちの多くは想定しなかった方法での使用や不適切な操作などの「使用の誤り」によるものとされています。
対策としては、医療機器開発においても、医療従事者の行動特性や限界を考慮し、誤りが起きにくい設計や、構造・機能の単純化、操作方法の簡略化、誤操作によって、重大な事故に結びつかないような設計とすることが重要です。医療従事者への操作方法等に関する研修の実施は言及するまでもありません。

1~3は医療事故が起こった場合、個々の医療従事者へ責任を追及することを主眼とする従来の考え方由来の内容です。
医療事故の予防や低減については、責任を個人だけに負わせても、同じ過ちが再発する可能性はなくなりません。

医療安全対策として重要なのは、下記について組織全体で取り組むことです。
■医療従事者一人一人が最新の正確な知識と技術を身につけます。
■医療事故やインシデントについて、医療提供システム全体から事故に関わる要因や条件を除去し、業務マニュアルの整備、指示の記載方法の統一などの具体的な対策を徹底。また、必要かつ十分な人員を配置します。
■医療従事者同士が十分なコミュニケーションを図ります。

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