矢印の部分は、皮下脂肪を指します。
1.肥満細胞は、「肥満」と名がついていますが、肥満や脂肪などとは全く関
係がありません。肥満細胞とは、炎症や免疫反応などの生体防御機構に重
要な役割を持つ細胞を言います。身体の皮膚や粘膜など全身の組織に広く
存在するもので、矢印の部分に特別多いというわけではありません。
2.BMIは「体重(㎏)」÷「身長(m)×身長(m)」で算出します。
CTを撮影しないと算出できないものではありません。
3.皮下脂肪が多い場合の肥満は「皮下脂肪型肥満」と言い、洋梨型の体型が
特徴です。洋梨型の体型とは、下腹部や腰のあたり、お尻や太ももの皮下
に脂肪が蓄積する、つまり下半身が太っている、という状態です。女性は
想像しやすいのではないでしょうか。
4.メタボリックシンドロームとは、「内臓脂肪症候群」とも呼ばれる病態で
す。日本語にするとわかりやすいですが、つまり「内臓脂肪型肥満」の状
態に加えて、中性脂肪が高い、HDLコレステロールが低い、血圧が高い、
血糖が高い、の項目のうち、2つ以上該当する場合を指します。メタボリ
ックシンドロームの判定基準に腹囲の項目があるため混乱しやすいです
が、皮下脂肪ではありません。
ちなみに腹部CT検査の内臓脂肪面積が100㎠以上に相当する場合が挙げら
れます。