看護師の過去問
第106回
午前 問52
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
看護師国家試験 第106回 午前 問52 (訂正依頼・報告はこちら)
ホルモン負荷試験について正しいのはどれか。
- ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる。
- 分泌異常が疑われるホルモンを投与する。
- 前日の夕食から禁食にする。
- 入院が必要である。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (5件)
01
内分泌負荷試験
内分泌疾患は、1回の検査で得られた結果で病態の判断ができないことがあり、ホルモンの分泌状況を把握するための検査として負荷試験が行われます。
分泌不全を疑う分泌刺激試験と、分泌過剰を疑う分泌抑制試験の2種類があります。
1)下垂体機能検査
・成長ホルモン(GH)
・プロラクチン(PRL)
・黄体化ホルモン(LH)、卵胞刺激ホルモン(FSH)
・甲状腺刺激ホルモン(TSH)
・副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)
・バソプレシン(抗利尿ホルモン、ADH)
2)甲状腺機能検査
3)副腎皮質機能検査
・コルチゾール
・アルドステロン
4)副腎髄質機能検査
5)性腺機能検査
2.分泌異常を疑うホルモンを投与するのではありません。分泌異常を疑うホルモンの分泌を刺激する物質もしくはホルモンの分泌を抑制する物質を投与してホルモン分泌状況を見ます。
3.検査するホルモンによって、食事や水分摂取の制限や蓄尿を行うこともあるので、一律に制限するものではありません。
4.検査するホルモンによって検査の方法が違います。患者さんの状況や検査の実施する数によります。ホルモン負荷試験のみであれば、外来で実施可能です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
02
ホルモン負荷試験とは、ホルモン分泌器官において、上位のホルモンを投与し、分泌以上の有無を調べる検査です。
これには2種類あり、分泌不全を疑う場合の分泌刺激試験と、ホルモン分泌過剰を疑う場合の分泌抑制試験があります。
1 . ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる。は正解です。
2 . 分泌異常が疑われるホルモンを投与する。は不正解です。
分泌異常が起きているホルモンの上位のホルモンを投与します。
(ex.甲状腺ホルモン分泌異常があるならば、それより上位の甲状腺刺激ホルモンの分泌について調べる必要がある。)
3 . 前日の夕食から禁食にする。は不正解です。
当日の朝食を禁飲食とする必要があります。(水・お茶はいい。)
4 . 入院が必要である。は不正解です。
点滴、採血を行います。
2時間あれば検査は可能です。
参考になった数1
この解説の修正を提案する
03
○ 1 . ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる。
ホルモン負荷試験とはホルモンの分泌異常を認めた際に、どの部位が関与しているのかを調べるための検査です。
× 2 . 分泌異常が疑われるホルモンを投与する。
「分泌異常が疑われるホルモン」の分泌に関与するホルモンを投与することで、どの部位に異常があるのか発見することができます。
× 3 . 前日の夕食から禁食にする。
検査の内容にもよりますが、ほとんどの場合は当日の朝が絶食であることが多いです。
× 4 . 入院が必要である。
ホルモン剤を投与して採血するだけの検査なので、ほとんどが日帰りで可能です。複数項目調べる場合などは入院で行うこともあります。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
04
1:○
ホルモン負荷試験は、ホルモンの量に異常が見られた場合に「どの部分が原因で分泌異常が起こっているのか」を判断するために行われます。
例えば無月経の場合、異常が考えられる部位は
①視床下部(性線刺激ホルモン放出ホルモン/GnRH)
②下垂体(卵胞刺激ホルモン/FSH・黄体形成ホルモン/LH)
③卵巣(卵胞ホルモン/エストロゲン)
の3つの器官です。
そこで③以外のそれぞれのホルモンを投与することで、どの部位の異常かを判別することができるのです。
具体的に述べると、①を外部から投与して③が異常なく分泌されるなら、体内では①の部分に問題があり、分泌異常を起こしているのは視床下部である、と切り分けられます。
2:×
上記選択肢の解説の通り、「分泌異常が疑われるホルモンの"放出をコントロールするホルモン"」が投与されます。
それにより「コントロールする側のホルモン量が異常」なのか、「分泌異常が疑われるホルモンを分泌する器官の問題」なのかを切り分けます。
3:×
基本的には検査前日は夕食は普通に摂り、9時以降水以外の飲食を禁止し、当日の朝を絶食とします。
検査によって様々ですので、医師の指示をしっかり確認しておく必要があります。
4:×
負荷試験の種類にもよりますが、全体で2〜3時間で終了する検査も多く、また対象者が小児であることも多いため、通院で行われることが多いです。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
05
ホルモン負荷試験とは、あるホルモンの分泌を刺激する上位のホルモンを投与し、分泌異常を調べる検査です。
例としてGnRHテストなどがあります。無月経がみられる場合に卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体形成ホルモン(LH)の分泌の異常を調べるため、その上位の放出ホルモンであるゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)を投与することで、視床下部・下垂体・卵巣の内のどこで異常が起こっているか推定可能です。
✕2.→負荷試験では、分泌異常が疑われるホルモンの上位のホルモンを投与します。
✕3.→負荷試験の種類にもよりますが、12時間の絶飲食が必要なものもありますが、制限のないものもあります。
✕4.→試験ではホルモン投与後、最長で180分後の採血を行えればよいので、外来で検査可能です。
参考になった数0
この解説の修正を提案する
前の問題(問51)へ
第106回問題一覧
次の問題(問53)へ