看護師の過去問
第106回
午前 問57
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問題
看護師国家試験 第106回 午前 問57 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(85歳、女性)は、両側の感音難聴( sensorineural deafness )で「音は聞こえるけれど、話の内容が聞き取れないので困っています」と話した。
Aさんに対する看護師の対応で適切なのはどれか。
Aさんに対する看護師の対応で適切なのはどれか。
- 大きな声で話す。
- 話の内容をより詳しく説明する。
- Aさんが文字盤を使えるようにする。
- 看護師の口の動きが見えるように話す。
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この過去問の解説 (5件)
01
1 . 大きな声で話す。は不正解です。
Aさんは音は聞こえるが、話の内容が理解できないため、この対応では話の内容を理解はできません。
2 . 話の内容をより詳しく説明する。は不正解です。
話の内容が理解できていない状況で、詳しい話をしてもAさんの内容理解はできません。
3 . Aさんが文字盤を使えるようにする。は不正解です。
話の理解が出来ないため返答が出来ない可能性があります。構音障害があるわけではないため、この対応はふさわしくありません。
4 . 看護師の口の動きが見えるように話す。は正解です。
音は聞こえるが話の理解が出来ないため、あとは視覚により理解をよりしやすくする対応は適切です。
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02
感音難聴
音を感じる部分の内耳以降に、障害があるために起こります。
一般的な原因は老化によるものです。
加齢とともに、内耳の有毛細胞が減少して聞き取りにくくなります。
特徴として、以下になります。
①聞こえる範囲の音がせまくなる
②音が不明瞭
③聞こえない音ができる
両耳の場合は、大きな声で話しかけられても、内容を理解することは難しくなります。
音としては聞こえていますが、何を話されているのか聞き取れなくなります。
口を大きく動かして、音以外の部分からの情報も入るようにして、聞き取りにくさをカバーします。
1.音としては聞こえていますが、何を話されているか聞き取れないので効果がありません。大きな声をすると、うるさく感じることになります。
正しくありません。
2.話の内容を聞き取れていないので、詳しく説明をしても理解はできません。正しくありません。
3.Aさんは、全く聞こえないわけではなく、言葉は話せるので、文字盤の使用は必要ではありません。
持っている能力は使用するように対応していきます。正しくありません。
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03
× 1 . 大きな声で話す。
音は聞こえているけれど、内容が聞き取れないということは、
音量を上げてもあまり効果がありません。
× 2 . 話の内容をより詳しく説明する。
理解力に問題があるわけではないので不適切です。
× 3 . Aさんが文字盤を使えるようにする。
聞き取りにくいだけで、喋れないわけではないので不要です。
○ 4 . 看護師の口の動きが見えるように話す。
声に合わせて口の動きを読むことができれば、
聞き取りにくさをカバーすることができます。
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04
感音性難聴とは、以前は「神経性難聴」と呼ばれ、聴神経に異常が見られると考えられていましたが、現在ではその手前の内耳に問題があると解明されています。
両耳の場合、音が聞こえていることはわかりますが、その内容が判別できなかったり、片耳の場合はどちらの方向から音が鳴っているのか分からなかったりします。
1:×
上記の通り、音が鳴っていることは分かるが内容が聞き取れないため、いくら声を大きくしても効果はありません。
声を大きくして効果があるのは、内耳よりも前の中耳や外耳に異常が見られている伝音性難聴です。
2:×
脳の異常で話の内容が理解できない訳ではないため、音の詳細がわからない状態で話の内容を詳細にしても、余計に混乱させるだけでしょう。
3:×
文字盤は完全に聞こえない方や発声に問題ある方などに向けた補助具であり、音は聞こえているAさんに対し使用する必要性は低く、また本人の自信の喪失にも繋がり、望ましくはないでしょう。
4:○
音は不明瞭ながら聞こえている状態のため、口の動きを読むことでその音の判別を補うことができます。
動きを読みやすいよう、ゆっくりと1音1音区切って話しかけることで伝わりやすさは格段に向上します。
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05
感音性難聴は音は聴こえるものの、高音域が聞き取りにくくなるなど聞き取れる音域が狭まったり、音がぼやけて聞こえたりすると言われます。
✕1.→Aさんは音自体は聞こえると話しているため、声を大きくしても効果的とは言えません。大きな声よりも声を低くするなど音域を変えることで聞き取れることもあります。
✕2.→詳しく説明することは、理解力が低下している場合には有効ですが、この場合には有効な方法とは言えません。
✕3.→Aさんは話せない訳ではないため、文字盤を使用する必要は特にないといえます。
〇4.→感音性難聴の場合、口元の動きを見せることで音の認識を助けることがあります。
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