看護師の過去問
第106回
午前 問58

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問58 (訂正依頼・報告はこちら)

Lewy〈レビー〉小体型認知症( dementia with Lewy bodies )の初期にみられる症状はどれか。
  • 幻視
  • 失語
  • 脱抑制
  • 人格変化

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この過去問の解説 (5件)

01

レビー小体型認知症とは、大脳皮質にレビー小体という特殊なたんぱく質が付着し、脳細胞が減少する病気です。海馬と後頭葉の機能低下によるものです。アルツハイマー認知症に次いで多い認知症です。
初期:幻覚・抑うつ・レム睡眠行動障害
中期:重度の物忘れ。妄想の発展・パーキンソニズム
末期:記憶障害・パーキンソニズムの進行


1 . 幻視、は正解です。
小動物や虫、小人、子供の幻視が特徴です。
レビー小体型認知症においてもっと特徴的な症状です。


2 . 失語、は不正解です。
これは前頭葉・側頭葉の機能低下がみられる前頭側頭型認知症における症状です。


3 . 脱抑制、は不正解です。
脱抑制とは、感情のコントロールが不能な状況を指します。中期から後期においてみられる症状です。


4 . 人格変化、は不正解です。
これは前頭側頭型認知症における症状です。前頭葉の機能低下によるものです。

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02

→正解は1.です。
レビー小体型認知症は、レビー小体という神経細胞に出来る特殊なたんぱく質の増加が原因で、初期症状として約8割の人に幻視が出現すると言われます。他にパーキンソン症状や妄想などが出現します。

✕2.→失語はレビー小体型認知症の症状ではありません。

✕3.→
✕4.→脱抑制(自分自身で欲求のコントロールが不能となること)や人格変化はレビー小体型認知症の晩期で見られる症状です。

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03

正解1.幻視


レビー小体型認知症

初老期から老年期に発症する認知症です。
アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症とで、三大認知症と言われています。アルツハイマー型認知症に次いで多くみられます。
脳の中にレビー小体という神経細胞にできる特殊なたんぱく質の増加が原因です。
症状として、注意力低下・視覚認知障害・記憶障害などの認知機能障害が多くみられ、幻視・認知機能変動・パーキンソン症状・レム睡眠行動障害などが起こります。



2.失語は、構音器官に異常がなく言葉を発する言語機能の低下によって起こります。言語機能中枢が、脳血管障害によって損傷した結果、言語機能に異常をきたす脳の機能障害です。
レビー小体型認知症の症状ではありません。


3.脱抑制は、薬物やアルコールのような外的刺激によって、抑制が効かなくなった状態のことです。
状況に対する反応として、衝動や感情を抑えることが不能になった状態のことです。
レビー小体型認知症の症状ではありません。


4.人格変化は、前頭側頭型認知症(ピック病など)の症状になります。比較的若い年齢で発症することが多いといわれています。レビー小体型認知症の症状ではありません。

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04

正解は 1 です。
○ 1 . 幻視
レビー小体型認知症の特徴的な症状として幻視がみられます。

× 2 . 失語
失語は認知症の症状としてはあまりみられず、脳出血や脳梗塞などの疾患による症状として有名です。

× 3 . 脱抑制
脱抑制とは感情のコントロールが難しい状態を指し、中期~後期にかけてみられることがあります。

× 4 . 人格変化
脱抑制がさらに悪化すると人格変化がみられ、健康であった時のその人とは別人のような言動がみられます。

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05

正解は 1 です

レビー小体型認知症とは、アルツハイマー型認知症に次いで多い認知症で、全体の20%ほどを占め、脳血管性認知症と合わせて三大認知症と呼ばれます。
「レビー」とはそもそも特殊なタンパク質で、それが大脳皮質や脳幹に蓄積することで神経細胞が破壊され、認知症の症状があらわれます。
40〜50代の高齢者に多く、女性よりも男性に多い傾向が見られます。

1:○
レビー小体型認知症は、ほかの認知症に比べ、初期の頃から物忘れよりも幻視の方が顕著に見られるのが特徴です。
これは視覚を司る後頭葉に病変が発生することで視覚が影響を受けるためで、幻視が現れるよりも以前から脳には異変が起きていると考えられています。

2:×
失語はあまり見られませんが、自分が置かれている状況や現実を誤って認識してしまう誤認妄想もよく見られるため、その訴えを否定することなく話を合わせて対応し、安心させてあげることが重要です。

3:×
脱抑制とは「状況に対する反応としての衝動や感情を抑えることができなくなる状態」のことです。善悪の判断や感情のコントロールが効かなくなり、葬式の最中に笑う、思いつくまま暴言とも取れるような言葉を言う、診察室から勝手に立ち去る、道端で排泄するなど常識を逸脱しているととれるような行動が見られます。
感情のコントロールや理性を司る前頭葉が障害を受けるために現れる症状で、病状の中〜後期に見られます。

4:×
人格の変化は脱抑制が現れた病状後期に見られます。

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