看護師の過去問
第106回
午前 問92

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問題

看護師国家試験 第106回 午前 問92 (訂正依頼・報告はこちら)

Aさん(53歳、男性、会社員)は、1週前から倦怠感が強く、尿が濃くなり、眼の黄染もみられたため、近くの医療機関を受診し黄疸と診断された。総合病院の消化器内科を紹介され受診した。時々、便が黒いことはあったが、腹痛はなかった。既往歴に特記すべきことはない。来院時のバイタルサインは、体温36.8℃、脈拍68/分、血圧134/82mmHgであった。血液検査データは、アルブミン4.2g/dL、AST〈GOT〉69IU/L、ALT〈GPT〉72IU/L、総ビリルビン14.6mg/dL、直接ビリルビン12.5mg/dL、アミラーゼ45IU/L、Fe27μg/dL、尿素窒素16.5mg/dL、クレアチニン0.78mg/dL、白血球9,200/μL、Hb11.2g/dL、血小板23万/μL、CRP2.8mg/dLであった。

腹部造影CTにて膵頭部癌( pancreatic head carcinoma )が疑われ、内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉が行われ、膵液細胞診と膵管擦過細胞診とが行われた。また、内視鏡的経鼻胆道ドレナージ〈ENBD〉が行われ、ドレナージチューブが留置された。処置後18時間、チューブからの排液は良好で、腹痛はなく、Aさんはチューブが固定されている鼻翼の違和感を訴えている。バイタルサインは、体温37.1℃、脈拍76/分、血圧128/80mmHgであった。血液検査データは、総ビリルビン11.2mg/dL、直接ビリルビン8.2mg/dL、アミラーゼ96IU/L、白血球9,800/μL、CRP3.5mg/dLであった。
このときのAさんへの看護で正しいのはどれか。
  • 禁食が続くことを伝える。
  • ベッド上安静が必要であることを伝える。
  • 鼻翼にドレナージチューブが接触していないか確認する。
  • ドレナージチューブを持続吸引器に接続する準備をする。

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この過去問の解説 (3件)

01

1 . 禁食が続くことを伝える。
×不正解
検査翌日に異常がなければ翌日から食事が再開になるので、不正解です。

2 . ベッド上安静が必要であることを伝える。
×不正解
検査時に鎮静剤等を使用するので、転倒などを防ぐために検査終了から数時間はベッドでの安静が必要ですが、問題がなければ数時間後よりトイレ歩行が可能になります。よって、不正解です。

3 . 鼻翼にドレナージチューブが接触していないか確認する。
〇正解
「Aさんはチューブが固定されている鼻翼の違和感を訴えている。」ということなので、チューブが鼻翼に接触していることで、違和感を感じている可能性があります。
定期的に固定部の皮膚トラブルの有無を確認し、必要であれば固定位置を変更します。よって、正解です。

4 . ドレナージチューブを持続吸引器に接続する準備をする。
×不正解
「チューブからの排液は良好」という記述があるので、今のままの排液を継続して大丈夫です。よって、不正解です。

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02

1は×。ERCP後の禁食期間は続かず、翌日に食事摂取が開始されます。

2は×。検査後に数時間は安静は必要ですが、一定の時間を過ぎればトイレ歩行などが可能になります。

3は〇。ドレーンチューブが鼻翼に触れることで、皮膚トラブルの原因になります。観察が必要です。

4は×。排液も良好であり、自然排液でかまいません。

参考になった数0

03

正解は 3です。
1 . ERCP検査翌日から食事ができます。
2 . ERCP検査後しばらくベッド上右側臥位にて安静が必要ですが、問題なければ動くことができます。
3 . 〇ドレナージチューブに違和感を感じているため、鼻翼に接触している可能性があるので、確認が必要です。
4 . 排液の流出は良好とのことなので、持続吸引の必要はありません。

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