看護師の過去問
第106回
午前 問98
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問題
看護師国家試験 第106回 午前 問98 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(71歳、女性)は、要介護1で、ベッドからの立ち上がりや入浴などに一部介助を必要とするが、歩行器で室内を移動できる。失禁することがあるため失禁用のパッドを装着している。Aさんは介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。入所した日の夕方から、水様便と嘔吐とがみられ、感染性胃腸炎( infectious gastroenteritis )が疑われてトイレ付きの個室に移動した。
Aさんは下痢と嘔吐の症状が続き、発症当日の夜から、集中力の低下と頻脈とがみられた。口渇はない。翌朝は症状が軽減したものの、午後になり見当識障害も現れた。
Aさんに起きている状態として最も考えられるのはどれか。
Aさんは下痢と嘔吐の症状が続き、発症当日の夜から、集中力の低下と頻脈とがみられた。口渇はない。翌朝は症状が軽減したものの、午後になり見当識障害も現れた。
Aさんに起きている状態として最も考えられるのはどれか。
- 脱水
- 硬膜下血腫( subdural hematoma )
- 認知症の中核症状( dementia )
- 隔離による拘禁症状
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この過去問の解説 (3件)
01
〇正解
下痢と嘔吐が続くことで、体の維持に必要な水分が不足し、電解質の異常が起こります。
症状としては、食欲低下、脱力、意識障害、血圧低下、頻脈などが挙げられます。
Aさんは見当識障害や、頻脈が起こっているので脱水の症状と考えられます。よって、正解です。
2 . 硬膜下血腫
×不正解
転倒、転落などにより頭部打撲がある場合に起こります。
慢性硬膜下血腫の場合、頭部を打撲してから2~3か月後に起こります。急に進行したような認知症のような症状、歩行困難などの症状が起こります。
Aさんの情報から、転倒したというような情報がないので、硬膜下血腫である可能性は低いです。よって、不正解です。
3 . 認知症の中核症状
×不正解
認知症の症状は中核症状と周辺症状に分けることができます。
中核症状とは記憶障害、見当識障害、理解・判断力の低下、言語障害(失語)、失行・失認などの認知機能の障害を指します。
周辺症状とは妄想、抑うつ、興奮、徘徊、不眠、幻覚、意欲の低下などの精神機能や行動の症状の事です。
Aさんには見当識障害が出ていますが、もともと認知症の既往はなく、急に症状が出てきているため、認知症とは考えられません。よって、不正解です。
4 . 隔離による拘禁症状
×不正解
拘禁症状とは、神経症、気分の変調、妄想・幻覚など、さまざまな症状が現れる精神障害のことです。
Aさんは感染性胃腸炎によって、個室等の隔離状態にあるので、拘禁症状が出る可能性がありますが、上記のような精神障害は出ていないので、不正解です。
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02
2は硬膜下血腫は転倒などで頭部を受傷した場合に考えられます。
設問からは転倒し、頭部を受傷したという記載がないので考えにくい為、×と判断しま
3は認知症の症状はゆるやかに発症していきますので×です。
4の拘禁反応は神経症や鬱状態、幻覚や妄想ですので、設問の状態はあてはまらないため×です。
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03
1 . 〇下痢、嘔吐があり、頻脈と見当識障害がある、しかし口喝がないので、ナトリウム欠乏性脱水と考えられます。
2 . 頭痛や転倒していないので、硬膜下血腫とは考えられません。」
3 . 認知症の中核症状は徐々に症状がでてくるので、今回の場合は考えられにくいです。
4 . 精神的に不安定になることを言いますが、Aさんの症状から拘禁症状とは考えられにくいです。
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