看護師の過去問
第106回
午後 問173
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問題
看護師国家試験 第106回 午後 問173 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさん(65歳、男性)は、胃癌( gastric cancer )を疑われ検査入院した。入院時、認知機能に問題はなかった。不眠を訴え、入院翌日からベンゾジアゼピン系の睡眠薬の内服が開始された。その日の夜、Aさんは突然ナースステーションに来て、意味不明な内容を叫んでいた。翌朝、Aさんは穏やかに話し意思疎通も取れたが「昨夜のことは覚えていない」と言う。
Aさんの昨夜の行動のアセスメントで最も適切なのはどれか。
Aさんの昨夜の行動のアセスメントで最も適切なのはどれか。
- 観念奔逸
- 感情失禁
- 妄想気分
- 夜間せん妄
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この過去問の解説 (3件)
01
1 .
観念奔逸とは思考の異常として躁うつ病の躁状態のときに出現します。考えに関連はありますが、考えが次から次へと浮かびまとまらない状態のことをいいます。
2 .
感情失禁とは、わずかな刺激で感情があふれ出し、過剰に泣き笑い、起こるなどの感情調節の異常が現れることをいいます。脳血管性認知症などで出現しやすいです。
3 .
妄想気分とは思考内容の障害で、全く根拠のないものに対する信念であり、他人に説得されても訂正しえないものを言います。統合失調症でよくみられ、妄想の中では「悪口を言われている」といった被害妄想が多くあります。
4 . 正解です。
せん妄とは、意識混濁、活発な精神症状(幻覚、錯覚など)と不安が見られる症状のことです。高齢、認知症や脳血管障害や頭部外傷の既往があると症状が出現しやすいです。夜間に増悪することが多く、それを夜間せん妄といいます。また一過性であることが多いです。
Aさんも意味不明な発言をナースステーションで話し叫んだり、前日の記憶がなかったことから夜間せん妄であったということが推測されます。
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02
1.観念逸脱とは、双極性障害の躁状態のときに出てくる症状です。次々と思いつく考えを思いつくままにしゃべり続ける、訴えは定まらず、話題はコロコロと変わり続ける状態のことを言います。
2.感情失禁とは、ささいなことでも泣いてしまったり、笑ってしまったり、感情の調節がうまくいかない状態のことを言います。血管性認知症などで多くみられます。
3.妄想気分とは、統合失調症の患者によく見られる症状です。周りの世界が何となく変わった、何か起こりそうだと感じることを言います。
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03
夜間に症状がでることを、夜間せん妄と言います。
観念奔逸は、次から次へと考えが湧いてきてとめられない状態です。躁病でみられます。
感情失禁は、感情の調整がうまくいかなくなることです。脳動脈硬化症や認知症でみられます。
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