看護師の過去問
第106回
午後 問189
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問題
看護師国家試験 第106回 午後 問189 (訂正依頼・報告はこちら)
生後1か月の男児。Hirschsprung〈ヒルシュスプルング〉病( Hirschsprung disease )と診断され、生後6日、回腸部にストーマ造設術を行った。術後の経過は良好であり、退院に向けてストーマケアに関する指導を行うことになった。
母親に対する指導として適切なのはどれか。
母親に対する指導として適切なのはどれか。
- 「面板をはがした部位はタオルで拭いてください」
- 「ストーマ装具の交換は授乳直後に行ってください」
- 「ストーマから水様の便が出る時は受診してください」
- 「ストーマ装具の交換は滅菌手袋を装着して行ってください」
- 「ストーマ装具は便を捨てる部分が体の外側に向くように貼ってください」
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この過去問の解説 (3件)
01
Hirschsprung〈ヒルシュスプルング〉病(先天性巨大結腸症)は、直腸からS状結腸に至るまでの腸壁神経叢の先天的欠如により、腸管の拡張・腸閉塞を来す疾患です。出生数4000~5000人に1人の割合でみられ、男児に多くみられます。
1 .
タオルで拭くことに問題はありませんが、面板をはがした部分には便が付着していますので、ティッシュやおしりふきを使用することを勧めます。皮膚トラブルを防ぐためにもティッシュやタオルで拭くだけではなく洗浄を行うように指導をします。
2 .
授乳直後には、ストーマより排便が多量になる場合が考えられます。また、授乳直後の吐き戻しなどを考えると、授乳前に行うことが望ましいです。
3 .
ストーマからの排便は、造設部位によって異なります。回腸ストーマからの排便の正常は水様便のため、受診を促す必要はありません。
4 .
ストーマ装具交換は滅菌で行う必要はありません。家族であれば素手で行っても構いませんが、便を触ることが気になる場合はコスト面も考慮をし、未滅菌の手袋を勧めましょう。
5 . 正解です。
ストーマ装具の便を捨てる部分(排泄口)は患者本人が便破棄をできる場合は破棄しやすいように通常下向きに装着しますが、男児は1か月で便破棄は母親が行うことが想定されます。その場合は、介助者が便破棄をしやすいように身体の外側に排泄口が向くように装着するよう指導します。
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02
ストーマとは、腹部にできた便や尿の排泄口のことを言います。
1.面板とは、ストーマ袋を身体に固定する板のことを言います。粘着式と非粘着式があります。面板を剥がす際、皮膚を傷つけないようにゆっくり優しく剥がす必要があります。剥がれにくい場合は、専用の剥離剤などで皮膚と面板の間を濡らしながら剥がすと良いです。ストーマと、ストーマ周囲の皮膚に付着した便はティッシュでふき取り、その後石鹸とぬるま湯で周囲を洗浄します。このとき、やはり皮膚を傷つけないように優しく行う必要があります。
2.ミルクや食事を与えた直後は便や尿がたくさん排泄されるため、与える前に行うと良いでしょう。
3.ストーマの作られる場所によって、便の性状も異なります。大腸が長いほど、水分が吸収され、便が固形に近くなります。接種物や月齢によっても、異なります。いつもと違う性状の便やにおいがある場合や、血便が見られる場合は受診が必要です。
4.直腸内に座薬を挿入する場合も滅菌手袋を使用しないのと同様、ストーマ装具の交換も滅菌手袋である必要はありません。
5.ストーマ装具は便を捨てる部分を外側にして、皮膚に触れないようにします。
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03
面板をはがし、ストーマ周囲に付着した便はティッシュで拭き取ります。
2.✖
ミルクや食直後は吐き戻しの心配や、便や尿も沢山でてきやすいので、ミルクや食事を与える前に交換するようにします。
3.✖
ストーマが作られる位置により便の形状は違います。回腸付近では水溶性。摂取物や月齢により異なりますが、結腸ストマで肛門に近いほど、便は固形に近い形状になります。
4.✖
交換時に滅菌操作の必要はありません。
5.〇
ストーマは便を捨てる部分が体の外側を向くように折り、付属のクリップもしくは輪ゴムで留めてから貼ります。
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