看護師の過去問
第106回
午後 問193

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問題

看護師国家試験 第106回 午後 問193 (訂正依頼・報告はこちら)

排便時の努責で正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 直腸平滑筋は弛緩する。
  • 呼息位で呼吸が止まる。
  • 外肛門括約筋は収縮する。
  • 内肛門括約筋は弛緩する。
  • 腹腔内圧は安静時より低下する。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は2、4です。

排便とは飲食により胃に内容物が入ると、反射的に大腸全体が蠕動し、下行結腸からS上結腸になる内容物が直腸に押し込まれます。(胃結腸反射)直腸壁に分布している骨盤神経を介して興奮が排便中枢の延髄、さらには大脳へ伝えられ、直腸蠕動が亢進して便意をもよおします。

1 .
直腸平滑筋は、努責をかけることによって腹圧が上昇し収縮します。

2 .
呼息位とは、息を吐きだすことです。努責をかけるときには呼息位になることが考えられます。

3 .
努責時には横隔膜や内・外腹斜筋によって腹圧をかけ、外肛門括約筋を弛緩させます。

4 .
便意により内肛門括約筋は神経伝達によって、無意識に弛緩します。

5 .
努責をかけるため横隔膜や内・外腹斜筋に圧がかかるため、安静時より腹腔内圧は上昇します。

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02

糞便は、通常下行結腸からS状結腸にたまっていて、直腸は空虚です。
①大蠕動や糞便自体の重みで直腸内に糞便が送られると、②直腸壁の伸展と内圧亢進を壁内の圧センサーが察知し、③その情報が仙髄にある排便中枢ならびに延髄や大脳皮質などにある上位中枢に送られ、④便意が起こります。すると、⑤反射的に交感神経の緊張がとれ、副交感神経を興奮させ、直腸蠕動を促進し、内肛門括約筋を緩め、⑥上位中枢は陰部神経を介して、外肛門括約筋の意識的弛緩と腹圧の上昇を起こし、⑦糞便が肛門から排泄される(排便反射)仕組みになっています。
努責とは、つまり踏ん張る力、その動作のことを言います。横隔膜や腹筋の力を使って、腹圧を上昇させて、便が出やすくすることを言います。

1.努責時は、直腸平滑筋とさらに横隔膜を収縮させ、腹圧を上昇させ、排便を助長します。

2.呼息位とは、空気を吐き出すときのことを言います。努責をかけるとき、息を止めて意識的に腹圧をかけることができます。

3.上記にある通り、外肛門括約筋は弛緩します。

4.上記にある通り、内肛門括約筋は弛緩します。

5.努責とはつまり、腹圧を上昇させるため、腹腔内圧は安静時より上昇します。

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03

排便時の努責とは、横隔膜と腹筋群を同時に収縮させて腹圧を上昇させることで、排便がスムーズにできるようにすることです。

1.✖
直腸平滑筋と横隔膜を同時に収縮させ、排便のために腹圧を上昇させます。

2.〇
努責時の肺内含気量が多いほど、腹腔内圧は高くなり排便を助けます。

3.✖
外肛門括約筋は弛緩します。

4.〇
内肛門括約筋は弛緩します。
5.✖
努責をかけるため、腹腔内圧は安静時より上昇します。

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