看護師の過去問
第106回
午後 問203

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問題

看護師国家試験 第106回 午後 問203 (訂正依頼・報告はこちら)

急性中耳炎( acute otitis media )で内服薬による治療を受けた5歳の男児および保護者に対して、治癒後に行う生活指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
  • 片側ずつ鼻をかむ。
  • 耳垢は毎日除去する。
  • 入浴時は耳栓を使用する。
  • 大声を出させないようにする。
  • 発熱時は耳漏の有無を確認する。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.〇 片側ずつ、こまめにかむことが鼻腔内を清潔に保てますので、再発防止のためにも適切です。
2.× 耳垢とは関連性がないため適切ではありません。
3.× 耳栓が必要な時もありますが、手術適応だったり重い状態の際に必要になります。設問の状態の中耳炎であれば必要ありません
4.× 大声を出すことは関連性はないので適切ではありません。
5.〇 耳漏は中耳炎の症状のひとつです。発熱時の耳漏の有無は確認が必要です。また耳を頻繁に触るような動作がある場合も注意が必要です。

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02

耳は外耳、中耳、内耳の3つの構造からなっています。外耳と中耳の間は鼓膜で仕切られ、通常は病原体が外耳から中耳にさらされることはありません。中耳は耳管で上咽頭とつながっています。いわゆる感冒と言われる急性上気道炎は咽頭部や鼻腔にウイルスや細菌が付着しています。このウイルスや細菌が増殖し、増殖した菌が上咽頭から耳管を通じ、中耳に感染し、急性中耳炎を発症します。風邪症状のある小児が突然片耳の疼痛を訴えるのが特徴です。重症化すると、鼓膜が破れて耳漏が出ることもあります。痛み止めや抗菌薬を使用し薬物療法を行うのが特徴ですが、炎症や痛みが強いとき、発熱が続く場合は鼓膜切開をして排膿します。ある程度の年齢までは中耳炎を繰り返しやすいので、その都度医療機関で適切な処置を行う必要があります。

1.急性中耳炎は鼻汁により、中耳に感染することで起こることが多いです。そのため、風邪を引いた場合はこまめに鼻をかむことで、鼻腔を清潔に保つことが重要です。鼻をかむときは片方ずつかむことが重要です。両方の鼻を一度にかむと細菌やウイルスが鼻の奥に流れ、副鼻腔炎につながることになります。

2.外耳と中耳の間は鼓膜で完全に仕切られています。外耳にたまる耳垢と中耳炎に関連性はありません。

3.急性中耳炎が不完全な場合になりやすい滲出性中耳炎となった場合、治療法として手術が挙げられます。この手術は中耳にたまる液体の排出と耳の換気を目的に小さなチューブを入れる場合がありますが、その場合は水に潜る際は耳栓が必要になる場合もあります。急性中耳炎の場合だけで入浴時に耳栓は必要ありません。

4.大声は中耳炎とは関連ありません。

5.耳漏は急性中耳炎の症状の一つです。ある程度の年齢までは中耳炎を繰り返しやすいため、発熱時は耳漏の有無を確認し、急性中耳炎になっていないか確認する必要があります。

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03

急性中耳炎の場合、痛みは鎮痛剤や処置により、数日で改善します。耳漏が排出され始めると、痛みは落ち着きます。しかし炎症が緩和され、痛みが引いた後でも、浸出液が中耳腔から完全に排出され聴力が戻るまでは、約3ヶ月程度の時間を要します。


1.〇
再発予防のためにも片側ずつ静かにかむようにします。

2. ✖
中耳炎の原因と耳垢に関連性はなく、毎日耳垢を除去する必要はありません。

3.✖
中耳炎は、咽頭や鼻腔にある細菌が耳管を逆行して感染するものです。よって、入浴時に耳栓をする必要はありません。

4.✖
大声を出すことと、中耳炎の再発には関連性がないです。

5. 〇
耳漏は、炎症により鼓膜が破れ、鼓膜の奥に溜まっていた膿が流れでた状態です。乳児が耳を触るような動作を繰り返すときには注意が必要です。 膿が溜まったり、鼓膜が破れたりすることで難聴が起こります。

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