看護師の過去問
第106回
午後 問215

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問題

看護師国家試験 第106回 午後 問215 (訂正依頼・報告はこちら)

Aちゃん(11歳、女児)。眼瞼浮腫がみられたため、眼科を受診し治療を受けたが改善しなかった。その後、Aちゃんと母親が下腿の浮腫に気付き眼科の医師に相談したところ、特発性ネフローゼ症候群( idiopathic nephrotic syndrome )を疑われたため、小児科のある病院を紹介され受診した。

看護師が収集すべきAちゃんの情報で優先度が高いのはどれか。
  • 食欲
  • 家族歴
  • 手術歴
  • 海外渡航歴
  • 初経の発来の有無

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この過去問の解説 (3件)

01

ネフローゼ症候群は、血液の中のタンパク質が何らかの理由で多量に尿の中に漏れてしまうことで、血液の中のたんぱく質であるアルブミンの濃度が下がり、むくみなどの症状が出る病気です。

1 . 食欲
〇正解
ネフローゼ症候群の症状に食欲減退が挙げられます。よって、現在の食欲がどうなのか聴取しておくことは、治療食のことも考えて必要となってきます。よって、正解です。

2 . 家族歴
×不正解
家族歴があっても、Aちゃんの治療には関わってこない内容なので、優先順位は低いです。よって、不正解です。

3 . 手術歴
×不正解
手術歴は症状にあまり関与しているとは考えられません。よって、不正解です。

4 . 海外渡航歴
×不正解
海外渡航歴は症状に関与しているとは考えられません。よって、不正解です。

5 . 初経の発来の有無
×不正解
初経との関連は低いため、不正解です。

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02

ネフローゼ症候群とは、何らかの原因で腎臓の糸球体が障害され、尿中に多量の血清蛋白質が漏出し、蛋白尿や低蛋白血症、高脂血症や浮腫などをきたす病態の総称です。
80%が6歳以下に発症し、男女比では男児に多い病態で、発症の原因には様々なものがあり、それによって治療や経過が異なります。
特発性とは、原因が不明だが発症することを意味するため、特発性ネフローゼ症候群とは原因不明であることを意味します。
眼瞼(目の周り)の浮腫が出現し、病気に気づかれることがあります。その他に顔全体や男性は陰嚢に、その他下腿など全身に浮腫が出現します。浮腫とはつまりむくみなので、体全体がむくむことで短期間で体重が上昇します。さらに、体内に水分がたまるので、尿量は減少します。その他、顔色が悪く、倦怠感もあり、食欲も減退するなどの症状が出現します。臨床症状としては、蛋白が尿として排出されるため、蛋白尿が検出されます。蛋白質が尿として排出されるため、血清総蛋白量は低下します。血清アルブミン値も低下します。低蛋白血症を補うため、肝臓がアルミンを産生しますが、その際にコレステロールも産生されるため、コレステロール値が上昇、つまり高脂血症となります。

1.食欲減退はネフローゼ症候群の症状です。
2.遺伝性の症候群ではないので、優先度は高くありません。
3.手術歴は関係ありません。
4.海外渡航歴も関係ありません。
5.初経も関係はありません。

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03

1. 〇
ネフローゼ症候群の自覚症状には浮腫・倦怠感・顔色不良・食欲不振があげられるため、情報収集の優先順位は高いです。
2.✖
遺伝性の疾患ではないので、家族歴の優先順位は高くないです。
3.✖
術後の合併症で発症する疾患ではないため、優先順位は高くないです。
4.✖
海外渡航歴との関連性は低く、優先順位は高くないです。
5.✖
初経との関連性は低く、優先順位は高くないです。

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